JA Fresh Market - Fm yokohama 84.7

かわさきそだちの「のらぼう菜」

今週は、川崎市から!
川崎育ちの伝統野菜、
「のらぼう菜」に迫りました!

訪れたのは、JR南武線 
中野島駅から歩いておよそ15分。

川崎市多摩区にある野菜畑です。
住宅街、車の通りが多い道の
すぐ脇に畑がある様子からは、
都市農業の川崎らしさを感じました。

なお、取材は、マスクの着用、
手洗い、手指の消毒を徹底するなど
新型コロナウイルスの
感染予防対策をとって行ないました。

お話を伺ったのは、
川崎市多摩区で、
のらぼう菜をはじめ、
年間およそ30種類の野菜を奥さまと2人で
栽培している、田中謙次さんです。

田中さんは、JA10年勤めたのち、
平成2年に退職。
その間、営農担当として
組合員の方とお手伝いをしていました。
多摩川梨を栽培していたお父さまが
体調を崩されたこともあって、
4代目として就農。

現在は、ナス、キュウリ、
トマトを主流に、エダマメ、
インゲン、モロヘイヤブロッコリー、
キャベツ、ダイコンなどを栽培しています。

そして今旬を迎えているのが、のらぼう菜。
川崎では昔から作られている野菜で、
ここ20年ほど前から大きく広めてもらって
リーズナブルな野菜になってきたとのことです。

川崎市では多摩区、麻生区など、
川崎市中北部の区それぞれで
およそ150軒の農家が
のらぼう菜を栽培しています。
作付面積は市内あわせておよそ3.3ヘクタール。

年間の生産量はおよそ13トンに及び、
川崎市を代表する伝統野菜です。

つづいては、畑で育つのらぼう菜の
様子を見学していきましょう…


のらぼう菜は、アブラナ科である
菜の花の一種であることから、
明治大正昭和あたりの昔から
油を絞っていたとも言われているのだとか。

茎と葉っぱを食べるのが特長で、
寒さに強いため育てやすいのだそうです。

冬の間にぐんぐんと成長するため、
病害虫からの影響も受けづらく、寒さに強い!
という特長を持つ、のらぼう菜。

実は、栄養たっぷりな野菜であること、
みなさんは知っていますか?


のらぼう菜は、かぜ予防や美肌効果も期待できる、
ビタミンCの含有量が野菜の中でもトップクラス。
そのほか、ビタミンAやカルシウム、
食物繊維も豊富といわれています。


ギザギザした手のひらサイズの葉っぱ。
蕾がつくと、
菜の花のような形になってくるのだそうです。

冬の間はほとんど成長せず、
病害虫からの被害を受けづらいこともあり、
あまり手はかからないそう。
今育っているものはちょうど収穫期で、
4月いっぱい頃までは
収穫の旬だということです。

のらぼう菜の栽培で難しいのは、
霜が降る時期を見極めての
播種の時期と与える肥料の量。

9月のお彼岸頃〜1010日頃までに播種。
徐々に大きくなり、
12月頃にとうが立つため、
それを切り落とす作業があります。

とう立ちとは…
のらぼう菜が子孫を残すために、
ふきのとうと同じように
茎の部分が大きくなり花を
咲かせて実をつけること。

そのとう立ちした部分を
深く切ることにとって、
新たなとうが34月に
たくさん出てくるので、
それを収穫します。


葉っぱをかきわけると、
中に切り株が見えてきます…
その切り株の横に
新しい芽が出ていました。


その芽をやや下から折るように
して収穫していきます。
最初に大きく切り込んでいるため、
その周りにはたくさんの次の芽が出ているので、
その芽の深い部分を折って収穫!
ハサミは使いません。



川崎の伝統野菜、のらぼう菜の収穫体験!

茎は太いが、柔らかく苦味がない。
茎の中心部は白く、柔らかい…
という田中さん。

この太くて立派な茎が、
食べると柔らかい…??
ほんの少し疑いの気持ちを持ちながらも、
お箸を進めると…納得の食感でした!


この日、いただいたのは
「のらぼう菜のおひたし」
ホウレンソウに似た見た目ではありますが、
茎が太い。
その太さから硬そうに見えるけれど…
田中さんの言う通り、柔らかい!!


アスパラガスにも似た食感で
苦味やクセもありませんでした!



つづいて、このおひたしを入れた
「のらぼう菜の味噌汁」




さらに、
「のらぼう菜とベーコンの炒めもの」
もいただきました!


炒めると茎のシャキシャキとした
食感が強くなる!
油との相性も抜群です。





調理のときには、
葉っぱと茎の食感を同じにしたい時には、
茎から先に、2030秒熱を入れることが
おいしく仕上げるポイントだそうです!


田中さんののらぼう菜は、
自宅前の直売所「玉五園」のほか、
JAセレサ川崎 農産物直売所
「セレサモス宮前店」、
「セレサモス麻生店」で購入できます。

春の野菜の中でも今が旬の野菜。
途中から折って収穫・販売を
しているため長く日持ちはしません。
保存する際には、
加熱をしてから冷蔵庫・冷凍庫へ。
なるべく早めに、
ぜひ新鮮なうちに調理をしてください!


田中さんが仰ったように、
のらぼう菜は生のままサラダとして
食べられるほかにも、クセが無く食べやすいので、
スムージーやベジスイーツなどへのアレンジも自在!
今回いただいた炒めものはもちろん、
ペペロンチーノにもおすすめなのだそうです。



温かくなってきた今が
一番美味しい季節だという、
のらぼう菜!
川崎で古くから伝わる伝統野菜の味を、
みなさんもぜひ噛み締めてください!

JAセレサ川崎 農産物直売所
「セレサモス宮前店」「セレサモス麻生店」
現在の営業時間09:30~15:00 
(毎週水曜日、年末年始 定休日)
https://www.jaceresa.or.jp/agri/ceresamos/index.html#tab03


玉五園
JAセレサ川崎直売所マップ p46に掲載しています。)
https://www.jaceresa.or.jp/agri/farmersmarket/index.html



top