今週は、「ジビエ」で広がる“輪”に注目!
私たちがおいしくいただくまでの
ストーリーに迫りました!
訪れたのは、小田原市と足柄上郡中井町
の境に位置する、曽我山の頂上付近です。
この日は天気がよく、
足柄平野が見渡せるその先には、
富士山もしっかりと見ることができましたよ。![]()
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今回も、取材は、マスクの着用、手洗い、
手指の消毒を徹底するなど
新型コロナウイルスの
感染予防対策をとって行ないました。
お話を伺ったのは、
JAかながわ西湘 曽我支店
鳥獣被害対策委員会
会長の稲毛竹男さんです。![]()
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稲毛さんが会長をつとめる、
JAかながわ西湘
曽我支店 鳥獣被害対策委員会は、
2017年に小田原市曽我地域を拠点に
活動を開始。現在は21名で活動しています。
活動のメインは
野生動物による農地や農作物の被害を防止。
特に、8月〜11月までの
実りの秋でもある今頃は、
冬を越すために栄養を蓄えるシカやイノシシ
が多くなり、農作物の被害も
増える時期なのだそうです。
そして、農作物のほかにも
近年悩まされているのが、人への被害。
万が一イノシシに遭遇した時に気をつけるのは、
「目を合わせず、背中を向けないで、
ゆっくりと静かに後ずさりをして離れる」こと。
今年度はすでに24頭を捕獲。
メインはくくりわな、
その他に「箱わな」を仕掛けています。![]()
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この日見せていただいた箱わなは、
長さ2メートル・幅1メートル・
高さ1メートルほどの金属製。
可動式のシャッターの網がついていて、
真ん中に餌を置き、その餌にイノシシが
触れるとシャッターが閉まる。
下がったシャッターはストッパーによって、
イノシシだけの力では開けることができません。
誰でも罠を仕掛けることが
できるわけではなく、
わなの免許を取得して、
はじめて捕獲する資格が得られる。
ただ、捕獲免許を持っていても
捕獲申請の許可が下りないと、
捕獲をすることができない
そのように教えてくれた
稲毛会長たちが捕獲したシカやイノシシは、
食肉用の「ジビエ」として加工されていきます。
ということで…ここからは、
稲毛会長のご案内で足柄上郡松田町にある
「しおやジビエ処理場」に移動しました!![]()
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つづいてお話を伺ったのは、
「しおやジビエ処理場」、
そして民宿「ログキャビンしおや」
を運営する、大舘秀孝さんです。![]()
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捕獲した後大事なのが、血抜き処理。
その下処理をしっかりしないと、
血の匂いが残り
美味しくいただくことが
できないそうなんです。![]()
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朝からステーキを食べるほど
お肉が大好き!という大舘さん。
その愛ゆえに、ジビエとして美味しく
いただくための下処理や作業には、
気が抜けません。
高い技術力から、「ハンター塾」と
題して、処理方法の
講習なども行っています。
ジビエは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の
食肉を意味するフランス語。
ヨーロッパでは伝統料理として
古くから発展してきた食文化です。![]()
さっそく、そのジビエ料理を
いただくため、
処理場の近くにある民宿
「ログキャビンしおや」に移動しました。![]()
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近くには中津川が流れ、
山々に囲まれた場所にある建物は、
木の香りが心地よい空間です。![]()
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なかでも印象的だったのは、囲炉裏!
その囲炉裏を囲んで、
お話を伺ったのは、
JAかながわ西湘
曽我支店鳥獣対策委員会の
副委員長であり、
「そがやまみらいプラン」代表 の
本多久義さんです。![]()
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「そがやまみらいプラン」では、
曽我山地域の耕作放棄地を
よみがえらせて、
新しく引き継いでいく取り組みのなか、
ジビエを使ったレシピの考案による、
ジビエPR活動も行っています。
そして…まずいただいたのが、
「鹿肉のたたき」。![]()
臭みが一切感じられず、
そのやわらかさに驚きました。
他には、
「鹿肉のコンソメトマト煮」![]()
そして!
囲炉裏でパチパチと音を立てて
焼かれた「骨付き鹿肉」!![]()
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ジビエと聞くと
香りや味、食感などにクセがある
印象もありますが、
今回いただいたものは、
それらを全く感じず、
とても食べやすく、味わい深かったです。
ジビエの背景を考えながら、
命の尊さも一緒に味わわせていただきました。![]()
鹿肉は脂肪分が少なく、
鉄分が多いので、貧血気味の方にもおすすめ。
カロリーや栄養バランスも良い。
見た目で抵抗がある方もいるが、
美味しいだけでなく、自然界で
自然のものしか食べていないので、
食物アレルギーが起きにくいのも
良いところなのだそうです。
今回いただいたメニューのほかにも、
大舘さんの民宿
「ログキャビンしおや」では、
さまざまなジビエ料理を
楽しむことができます。
こちらは事前予約が
必要なので、ご注意ください。
また、家庭でも調理しやすく
加工されたジビエのスライスは、
JAかながわ西湘 農産物直売所
「朝ドレファ~ミ♪」成田店で購入できます。
現在の営業時間は、
朝9時30分〜夕方5時まで。
定休日は、毎週水曜日です。
さらに、11月を目処に
新商品「鹿のひき肉」も
発売予定ということでこちらも楽しみです。
直売所には、「そがやまみらいプラン」考案の
レシピも一緒においてあるそうなので、
はじめてジビエ料理に挑戦するという方も、
心強いですね。
ぜひ、チェックしてみてください!![]()
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JAかながわ西湘 農産物直売所
「朝ドレファ~ミ♪」成田店
https://ja-kanasei.or.jp/asadore.html
「ログキャビンしおや」
足柄上郡松田町寄4055
℡ 0465-89-2327![]()