
今回は今年度開館30周年を迎える「神奈川県立生命の星・地球博物館」で開催中の特別展
「生命の星・地球博物館の30年-120万点から厳選した資料で振り返るー」をご紹介。
小田原市入生田にある博物館へお邪魔し、学芸部長の佐藤武宏さんにお話をうかがいました。
夏休み中ということもあり、取材で伺った日も多くの子ども達が来館している中
今回の特別展のみどころなどを教えていただきました。
博物館の大切な役割・仕事である「集める」「調べる」「伝える」を軸に
その活動の基となった資料を展示し、博物館の活動を紹介する内容になっています。
この30年間で集められた資料は約120万点!
神奈川をはじめとして世界中の自然史科学に関する資料を収蔵管理しています。
集めた資料は標本になりますが、展示の中でもひときわ目を引くのが「ヒクイドリ」。
↑右側の大きな鳥です。
ヒクイドリは国内で飼育数が少なく検体入手が難しいそうです。
顔から首にかけては着色が施されていますが、羽や皮膚を含めてすべて実物。
「調べる」のコーナーでは伝説のエピソードも多い深海魚「リュウグウノツカイ」の
大変キレイな標本が展示されていました。現在の展示では色が変わっていますが、
搬入当時すぐに標本の作製や撮影がおこなわれ、その美しい姿の写真は
専門書や深海魚図鑑にも掲載され普及・教育に大きな貢献を果たしました。
佐藤さんが仰っていたのは、博物館の学芸員さんは研究者であると同時に、
展示や普及活動を通じて「伝える」役目も重要であるということ。
どのようにしたら来館者に伝わるか常に考えていらっしゃるそうです。
今回は「世界一」のカニたちが多数展示!
こちらのカニは最大で15kgにも達するという「世界で一番重い」タスマニアオオガニ!
ハサミの大きさも世界最大だそうで、右手だけでズッシリと重たそうです。
他にも世界で一番「大きい」「ハサミで挟む力がもっとも強い」「毒性が強い」カニが
展示されています。
SNSでバズったという話題のリチア電気石(通称:ネギ石)も展示されています!
これは…確かに長ネギですね!(笑)
ネギ石を目的に来館される方も多いそうです。
このような展示のほかにも博物館の想いや取組みを伝える「思い」のコーナーや
これまでの博物館を振り返り、将来像を考えていく「未来へ」のコーナーもあり、
生命の星・地球博物館のこれまでの歴史や学芸員さん達の思いが
目一杯に込められた展示となっています。
開催期間は11月4日(月・祝)までとなっています!
関連イベントなども含め、詳細は博物館のホームページをご覧下さい。
→神奈川県立生命の星・地球博物館