年度末は卒業・退職などで花の需要が増えてくる季節。
この時期花束によく使われるスイートピーの花言葉は「門出」です。
スイートピーは神奈川県で古くから栽培されており、
「かながわブランド」に登録されるほど、高い品質を誇っているんです!
今回は寒川町の英晃農園にお邪魔し、生産者の吉田光晴さん・吉田知也子さんと
神奈川県農業技術センターの勝間田やよいさんにお話を伺った様子をお届けしました。
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お話をうかがったのは、スイートピーが咲きほこるハウスの中で!
フリルのような花びらが可憐ですね!春っていいな。
甘い香りに包まれながらまずは勝間田さんからかながわのスイートピーの栽培について
簡単な歴史や農業技術センターにて行われている品種育成についてお話いただきました。
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品質に定評のある「湘南のスイートピー」ですが、神奈川県では1988年から品種育成に
取り組んでおりこれまでに11品種を作出。勝間田さんが持ってきて下さったその11種類は
色や特徴も様々!ピンクや明るい紫で縁を彩ったものや、繊細なスプレー柄が入ったもの、
可憐で凛とした単色のものまで、どれもこれもかわいい種類ばかり。
香りも微妙に違うそうですよ。![]()
生産農家さんでは品種登録をしないで栽培している品種もあるそうで、
湘南スイートピーのスペシャリストである勝間田さんでも県内全域の栽培品種の数は不明だそうです。
栽培を始めて60年以上経つ英晃農園さんのスイートピーは大変品質が良く、
今年2月に開かれた品評会では「スイートピーの部」で1位を獲得されたそうです!
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吉田さんご夫妻にはスイートピーの栽培のコツや特に気を付けていることについて
お話をうかがいましたが、重要なのは「水やり」。ほかにも品種によっては
作付の前に種子を水に浸けて発根させたあと一旦冷蔵をするなど、
スイートピーの繊細さがよくわかる説明をいただきました。
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品種によって生育に特徴があるため、光晴さんと知也子さんではそれぞれ
お世話を分担している品種があるそうです。
光晴さんが担当されている「リップルラベンダー」(白地に明るい紫でとてもエレガント!)は
県内で栽培・出荷しているのはここ、英晃農園さんだけなんだそう。
知也子さんは「リップルピーチ」(透明感ある桃のようなピンク)や
品評会で一位となった「クラリス」(かわいい白ベース)をご担当。
生産者さんとの相性もあるのでしょうか…?とても興味深いお話です。
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最後はスイートピーを長く楽しむための秘訣をうかがいました。
暖かすぎるところは苦手なので、涼しいところに飾るのがベスト。
気温が上がると花もちが悪くなるのでこまめにお水を替えた方が良いそうです。
あとはバナナやリンゴなど、エチレンガスの発生しないところに飾るのもポイントだそうです!
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どんなお花とも相性がよく、春の花束には欠かせない存在のスイートピーですが
実はとても繊細で手間をかけて栽培されているのですね!
ファンも多い良品質の湘南スイートピー、見かけたらぜひお迎えしてあげてくださいね。
(私の家の玄関には今、スイートピーだけの花束が飾られております。甘くていい香り!)