
今回のテーマは「相模湾からの贈り物」。
相模湾はその水深の深さから、富山湾・駿河湾と並んで
「日本三大深湾」と呼ばれています。
相模湾に生息する様々な生き物や、湾の特徴について
「生命の星・地球博物館」の企画普及課長・佐藤武宏さんに
お話を伺った様子をお届けしました。
どこからどこまでを相模湾と言うか、その定義は諸説ありますが
佐藤さん曰く「神奈川県民にとっての相模湾」は
城ヶ島から真鶴半島を結ぶ線より北側の海域だそうです。
深いところで1000m以上の水深があり、小田原以西の相模湾は
岸から少し離れると急に深くなるという特徴があることから
「すり鉢のような」感じなんだとか。
海岸近くでも漁をするのに十分な水深があるので
わざわざ遠出をしなくても近場で漁をすることができます。
温かい海水の黒潮と冷たい海水の親潮が交わっていることや
北米プレートとフィリピン海プレートの境界域であることから
相模湾は日本を代表する海の生物の宝庫となっています。
1600種以上の魚が記録されているそうですが
これは日本で獲れる魚、約5000種のうち約4割!
多種多様な環境が相模湾の生物多様性を高めていることが分かります。
他にも相模湾は海岸の環境が多様という側面があり、
三浦から湘南を経由して真鶴に至るまで
それぞれの海岸は異なる表情をしているのが分かります。
普段何気なく見ている海岸でも場所によって様々な違いがあるので
意識して見比べてみると面白いですよ、と仰っていました。
神奈川が誇る母なる海、相模湾!
日頃から目にしている相模湾も、特徴を知る事や視点を変えて見る事で
新たな発見がたくさんありそうです。
→神奈川県立生命の星・地球博物館 ホームページ