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洞窟の奥には何がある?~考古学への誘い~

今回は神奈川県立歴史博物館で開催中の特別展
「洞窟遺跡を掘る ー海蝕洞窟の考古学ー」をご紹介しました。

歴史博物館の主任学芸員、千葉毅さんに案内をしていただきました。
今回の展示の舞台となる三浦半島の洞窟は、
すべて海の波によって崖面が削られることで出来る
「海蝕洞窟」というのだそうです。

展示スペースに入るとまず目に入るのは「オープンラボ」!
発掘資料の整理をする作業場が再現されています。
不定期でスタッフの方が実際に作業をしている様子を
見られることもあるそうですよ!

三浦半島の洞窟は1924年、小学校の教員だった赤星直忠先生が
横須賀市にある鳥ヶ崎遺跡を発掘したことから始まります。
戦後「横須賀考古学会」として本格的な調査が再開されました。

展示スペースには所狭しと色々なものが展示されているのですが
私が気になったのは「卜骨(ぼっこつ)」。
占いに用いられたとされる骨で、国内で初めて間口洞窟遺跡調査で
出土されたそうです。

鹿や猪の骨が用いられており、骨の表面には何やら焼けた跡や
ヒビが入っているのですが、これが一体どんな目的でどんな占い結果
だったのかはまるで謎。日々の生活のちょっとした占いなのか、
もっと壮大なテーマなのか、色んな事を想像しながら見ると楽しいです。

そもそも洞窟自体「誰がどのような目的で使っていたのか」が
ハッキリと分からない部分がまだまだ多いそうです。
そして考古学というと土器!石器!のイメージですが
今回の特別展は動物や魚など、生き物にまつわる資料がたくさん。
私のように考古学にまったく詳しくない人でも展示物を見ながら
昔の人々の生活などを想像したり…。
考古学と想像(妄想も可)が好きな人ならたまらない展示です!

神奈川県立歴史博物館で6月26日(日)まで開催されています。

今回のゲスト、千葉さんと。
なぜサメ?...は会場に行くと分かります☆

→神奈川県立歴史博物館

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