KANAGAWA Muffin - Fm yokohama 84.7

ナラ枯れ、ご存知ですか?

神奈川県全域に多く植えられているナラの木。
家具などにも使用される身近な木ですが、近年このナラの木が
次々と枯れてしまう「ナラ枯れ」という現象が起こっているのをご存知ですか。

今回は神奈川県水源環境保全課、今野次郎さんにナラ枯れの状況や
対策についてお話いただきました。

ナラ枯れとは通称「ナラ菌」と呼ばれるカビの仲間が起こす木の病気です。
カシノナガキクイムシ(通称:カシナガ)という小さな虫が
ナラ菌を体につけた状態で木の幹に入り込むことで繁殖します。
木の幹の中で繁殖すると水を吸い上げられなくなり、
萎れて木が枯れてしまうのです。

神奈川県内のナラ枯れによる被害は急速に広がり、
昨年の被害本数は約29000本に増えています。

ナラ枯れは夏に葉が時季外れの紅葉をしていたり、
木の幹に直径1.5mm~2.0mmの穴が多くできる、
木の根元に「フラス」と呼ばれる木屑と虫の排泄物が混ざった
粉上のものが溜まっていること、
太いナラの木ほど被害を受けやすい…といった特徴があります。

ナラ菌自体は人体や他の動物への影響はありませんが、
被害が進むと枯れた木が倒れたり、枯れ枝が落ちる危険性があります。
殺虫殺菌や粘着シートで木の幹を覆うなど、対処を行っています。

闇雲に伐採されてしまうのもナラの木がかわいそうだなぁと思うのですが
現在はナラ枯れの被害に遭った樹木の有効活用法として
薪に加工したり、小田原市ではマグネットホルダーの制作、
秦野市では被害木をチップ状にしたものを登山道に使用する計画も
あるそうです!神奈川県ではナラ枯れの被害材からカスタネットを作り
希望者に配布するという取組みも行いました。

県内にも多く植えられているナラの木ですが
もし道路や建物などの近くで危険な枯れ木を見つけた時は
管理者にご報告をお願いします。

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