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事前の予防が何より大切!登山外来に注目! 日本大学病院 登山外来/山岳医療救助機構 代表 大城和恵さん①

事前の予防が何より大切!日本の山での遭難死因第三位は「心臓死」!山岳地で心停止を起こすと救命が非常に困難です。そこで登山をする全ての人のために今週は、「登山外来」に注目!
お話を伺ったのは、日本大学病院 循環器内科 登山外来 山岳医、国際登山医学会副会長で、山岳医療救助機構 代表の大城和恵さんです!
大城先生の「登山外来」がある「日大病院」にお邪魔した様子をお届けしています。

大城先生は、2010年に日本人として初めて、英国国際山岳医取得され、2011年には、北海道警察山岳遭難救助アドバイザーに就任し、国内初山岳救助への医療導入制度を実現。さらに、同じ年、2011年に、札幌市にある現在 札幌孝仁会記念病院に「登山外来」を新設。そして、これまで、三浦雄一郎氏のエベレスト登頂のチームドクターや、「世界の果てまでイッテQ」登山部イモトアヤコさんのマナスル登頂チームドクターを務められています。そして、東京都内初の「登山外来」を2022年4月に、お茶の水にある「日本大学病院 循環器内科に開設されています。

都内初の「登山外来」だけに、、あまり耳にしたことがない方も多いのではないでしょうか?「登山外来」とは、どんな診察をされるところなのでしょうか。

「登山外来」では、山に関わる全ての方の登山や活動をより安全にするために、3つのアプローチで医療を届けています。 特に重要なのが1つ目の「 登山者検診」。そして2つ目に「 登山前相談」。そして3つ目に、直接すぐに病院に来れない方のために「登山外来」を受診した方がいいのかを電話で相談できる「 遠隔医療相談」 です。
大城先生の調査では、日本の山岳遭難の死因の第3位は「心臓死」でした。 しかも、心臓の場合は突然死が多く、亡くなった方のうち、半数は救助隊が1時間以内に到着しているにもかかわらず、生存していた割合は1.4%と非常に低いのが特徴とのこと。 心臓発作は分単位で進行してしますため、山岳地で心停止を起こすと救命が非常に難しいんだそうです。 そうなると「予防」が非常に重要となります。そこで、「登山者検診」では特に心臓死のリスクを減らすことに力を入れているとのことでした。

そこで、どんな方に受診をお勧めされるのかを伺ったところ・・。
大城先生が調査した日本の山での山岳遭難死での「心臓死」で亡くなってる方が全員がなんと41歳以上 。 40歳以上で持病のある方や、心臓病の検査をしたことのない方には特におすすめしています。 そして、今までに登山中に胸が苦しくなったたり、最近登山中に息切れがひどくなった、以前よりペースが落ちてきたというような方にも特におすすめしています。

「 登山外来」での検査では、心臓病のスクリーニングをされているとのこと。 普段の生活での血圧も非常に大事となるため、自宅での血圧の状態も必要なります。そのほかに、心筋梗塞、突然死の原因のリスクの評価をされ、その時点で問題ない方の場合には、運動負荷をかけての心肺機能検査を行い、どのくらいのペースでの登山が、その人に合っているか指導していただけます。

大城先生曰く、「心臓の突然死」は、40歳未満の方は遺伝性のもので起きることがありますが、40代を過ぎてきますと、やはり動脈硬化が進んできますので、その人の体質や生活習慣病の方に起きやすいとのこと。
この「登山者検診」で、隠れてた病気が見つかる方も実は多く、例えば狭心症や不整脈、貧血が見つかった方や、いつ倒れてもおかしくない状態まで進行した方などもいらっしゃったそうです。そういった方は、治療をまず行います。また、病気のない方も病気の治療の終わった方も、あの、運動の検査をして、どのくらいのペースが安全に登れるのかを確認し、それに合わせたトレーニングのアドバイスをしてくれるそうです。

最近の酷暑の中での低山登山でも、荷物を背負って一定のある時間運動を続けるというのが心臓に負荷がかかる状況となります。加齢とともに息切れするのかなというのも注意が必要です。ハイキングも同じです。40歳以上で心臓病の検査をしたことがない方、喫煙者の方、高血圧の薬を服用している方など、登山を楽しめためにも「登山外来」を一度ご受信してみてください。

大城先生による日本大学循環器内科「登山外来」は、完全予約制になります。
予約取得には日本大学病院 地域医療連携室までご連絡下さい。
電話03-3293-1711
受付時間: [平日]9:00~19:00 / [土曜日]9:00~13:00

また、山岳医療救助機構の「登山外来」のページをご覧ください。

久しぶりにお会いした山岳医療救助機構 代表の大城和恵先生。
この番組では、2021年11月に登山での健康について伺っています。そちらもぜひチェックしてみてください。
山に登る方、全ての人の健康について サポートされている 山岳医療救助機構 代表の大城和恵さん①

山に登る方、全ての人の健康について サポートされている 山岳医療救助機構 代表の大城和恵さん②

山に登る方、全ての人の健康について サポートされている 山岳医療救助機構 代表の大城和恵さん③

山に登る方、全ての人の健康について サポートされている 山岳医療救助機構 代表の大城和恵さん④

日本大学病院 病院からのお知らせ
https://www.nihon-u.ac.jp/hospital/#hospital-notice
日本大学病院 循環器内科
https://www.nihon-u.ac.jp/hospital/news/division?department=cardiology
山岳ドクターによる日本唯一の”山の医療”と”医療救助”の情報発信サイト
山岳医療救助気候
https://sangakui.jp/

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