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【ロードスター4時間耐久】伝統のメディ耐に今年も参戦。いい夢見せてもらいました(レポート:藤本えみり)


 
第25回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース
開催日:2014年9月6日 於:筑波サーキット
メディ耐公式サイト
 
9月6日土曜日に筑波サーキットで行われたメディ対抗ロードスター4時間耐久レース(通称メディ耐)。今年も、ザ・モーターウィークリーチームはお馴染み、栄光のエースナンバー・ゼッケン「01」を付けたマツダロードスターでこのレースに挑みました。


 
「え、今年も私が監督って!? マジですか?」

メディ耐とは、クルマの楽しさを伝えるべく、普段は取材する側のメディア自らがチームを組んで参戦する耐久レース。初代ロードスターが発売された1989年からずっと開催され、今年で25周年を迎えました。
 
このレースは「総ガソリン給油量が90リッターまで」と決まっているので、速さだけではなく「燃費」も考えながら走らなければならないのです。今年、ホンダのスポーツ&エコプログラムで速さと燃費を競うチャレンジをした私は、リアルに「これがどれだけ難しいことなのか?」が(やっと)理解出来ました。自分には全然出来なかったことなので(笑)
 
私がメディ耐に初めて参加したのが3年前。その時は、今以上に何もわからず、浴衣を着てチームの勝利を信じ、ひたすら応援していました。そして昨年、遂に、というか、何故かチーム監督に就任。とはいえ、やはり何もわからず、おしぼりとドリンクを片手に、ドライバーさんがピットに戻ってくるのをただただ待ち続けただけの監督でございました。
 
そして今年、まさかの監督就任2年目。姉妹サイトAuto Proveの編集長でチームの責任者でもある松本編集長から来た「今年もえみりは監督です」というメッセージ(しかもLINEで一言のみ)を読んだ時の私の第一声は、「ええ? 懲りずにまた私を監督にしちゃっていいの?」でした。昨年はハシャいでいただけでしたが、2年目にもなると少しは、自分の立場を踏まえたコメントが出来るようになったものだ、と思う。
 
しかし、ザ・モーターウィークリーチームの強みは、なんといっても豪華なドライバー陣です。今年のドライバーは、津々見友彦さん、五十嵐光男さん、香取文明さん、石井昌道さん、そして辰己英治さん。残念ながら、エースドライバーの桂伸一さんはケガで参戦出来ずでしたが、STIレースチーム監督の辰己さんが今年また参加して下さることになりました。
 
2014メディア対抗ロードスター4時間耐久 009
 
大役を任される。「ピットとドライバーの通信は大声で」

迎えたメディ耐当日、監督のお仕事は、ピットのセッティングから始まります。松本編集長や番組構成スタッフZに指示を仰ぎつつ、テーブルをセットし、お菓子を並べ、飲み物を冷やす。この日朝5時起きで早速あくびをしていた私の隣で、メカニックの佐藤さんとアダムさんの2人が、テキパキと作業をこなしていました。あくびをする間もない程、常に動きながら。
 

ピットの設営を手伝うチーム監督

 

メカニックのアダムさん(奥)。将来はエンジニアを目指して日本で勉強中

 

 

その姿を見て、レースって「みんなで戦うものなんだ」と、改めて感じました。メカニックさんに感謝の気持ちを込めて、「よろしくお願いします。そして色々教えて下さい」と挨拶を。ちなみにアダムさんは、私よりも日本語が上手でした(笑)。

 
その後ドライバーさん達もピット入りし、練習走行の後、予選開始。予選は香取さんが走ってくれたのですが、実はここですでにミスが発生していたのです…。
 

20分間の予選は、コースインしてすぐに始まると思っていたのですが、コースイン開始時間から5分経過してから予選がスタート。なので、最初の一番良いタイムが計測されていないという事態に。香取さん、すごく良いタイムで走ってくれたのに、本当にごめんなさい。しかし、どうやら同じミスをしてしまったチームが結構あったらしい、ということで、予選順位に訂正が入ることに。結果、ザ・モーターウィークリーチームは予選19位からのスタートとなりました。
 

スタート前のチーム紹介。ステージに全員で上がる。藤本えみり監督、ちゃんとザ・モーターウィークリーのPRも忘れなかった、さすが!

 

スターティンググリッドにて。19番手から怒濤の追い上げが始まるのだ

 

今年は私、走行中のドライバーの皆さんに指示を伝えること、という役目が加わりました。ザ・モーターウィークリーチームは別名「ローガンズ」と呼ばれていますが、指示する声もデカい方が聞こえやすいだろうということで私に決定(笑)。正直に言うと、メカニック佐藤さんや番組スタッフPに言われたことを伝えていただけなのですが…これってすごく重要な任務!これを任されたからには、昨年とは気合いの入り方も違うぞ。
 
そして迎えた決勝。まずは、レジェンド津々見さんからのスタート。72歳とは思えない、さすがの走りで8番手まで浮上。早速10位以内に入ります。そして我がチームに課せられていた60秒のハンデを消化し、続いて五十嵐さん、さらに辰己さんと続きます。
 
ちなみに私はドライバーさんが変わるごとに、「いま燃費はどのぐらいですか?」「このままキープで」なんてやり取りをしていました。監督っぽいでしょ(笑)。
 
そして途中セーフティーカーが入り、その絶妙なタイミングでピットイン。9月20日ザ・モーターウィークリーでも石井さんが「奇跡だ」と話していましたが、それにより、ポジションアップして一気に3番手に浮上したのです! 香取さんが2番手にあがった時には、トップとは1分差。これにはピット内も大興奮でした。今年は、イケるかもしれない…!!
 

ゼッケン01、二番手走行中! ピットも浮き足だったけれども…

 
 
来年は新型ロードスターで優勝だ!

さあ、残るはアンカーの石井さん。香取さんがあと1周でピットに戻る、という時になり、「おーっと、1台停まってしまった」というアナウンスが。でもこの時はまさか、停まったクルマが我がチームだとは誰も思っていなかったのです。しかし、ザ・モーターウィークリーロードスターが一向にピットに戻ってこない…。香取さんにすぐさま電話をかけると、「動きません…ガス欠です」との言葉が。
 

ザ・モーターウィークリー号がガス欠ストップによりこの日2度目のセーフティカーラン。オフィシャルのみなさま、ありがとうございました

 

その時は誰もが落胆を隠せない様子だったと思います…。理由は、燃費計算のミスなのか?燃費計の誤差なのか?いずれにしても、「燃費良く速く走る」というメディ耐は、やはり一筋縄ではいきませんでした。その後復帰し、アンカーの石井さんも職人技ともいえる走りをして下さったのですが、18位で終了となりました。
 
結果は残念でしたけど、でも私は、チームワークの良さでは絶対に他に負けてないと思いました。レース中はみんなで一丸となって戦いつつも、ピットはいつも笑顔と笑いで溢れていたのです。私はこのチームで参加させてもらえて幸せなヤツだなぁと思います。来年もみなさんと一緒に参加させて欲しい。そして3年目は、ちゃんとお役に立てるように頑張りますー!
 

戦い終えたザ・モーターウィークリーチームと応援の方々。NCロードスターもお疲れ様。2015年は優勝だーっ

 

最後に、先日お披露目された新型ロードスター。このクルマがメディ耐の会場にも飾られ、しかもサプライズでフォーメーションラップの先導車を務めました。
 

第一印象は、「なんてきれいなデザインなんだろう」、「サイズが小さいけど、優雅なクルマだなぁ」って感じ。マツダのクルマのデザインは以前からいいなって思っていましたが、新型ロードスターのプロポーションの良さは、きっと女性も惹かれるのでは?と思います。
 
そして来年は、この新しいロードスターでメディ耐に参戦です!終わったばかりですが、来年のメディ耐が待ち遠しいー。
 






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