The Motor Weekly - Fm yokohama 84.7

【新型スカイライン】13代目のスカイラインはハイテク高級車になっていた(レポート:番組Pタカハシ)

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ニッサン・スカイライン
価格:449万6100円~553万7700円
ニッサン公式サイト
 
日本が誇る名車中の名車、日産スカイラインがこのほどフルモデルチェンジをしました。数えて13代目になるんですね。スカイラインは1957年に初代が発売されたそうで、57才ということになるのでしょうか。私より年上です。クルマは経年進化ですが、私は経年劣化しています。その進化した新型スカイラインをお借りして、ドライブしてきたのでその様子のレポートをします。

 
今度のスカイラインのフロントグリルには何やら見慣れないエンブレムがついています。クルマ好きならご存じなのですが、これは「インフィニティ」のマークです。インフィニティは海外、とくに北米で展開する日産の高級ブランドで、トヨタのレクサスと同じ展開ですね。違うのはインフィニティを国内展開していないところか。
 
DSCN7510 インフィニティエンブレムを付けた新型スカイライン。ドイツプレミアムカーと真っ向勝負

このエンブレムが示すようにスカイラインは高級車ブランドのモデルとしてフルモデルチェンジしたのです。ボディのサイズも少し大きくなり、日産流の表現ではLサイズセダンになります。全長4790㎜全幅1820㎜全高1440㎜でホイールベースは2850㎜とかなり大きいですよね。高級車ブランドとなったことで、ライバルとなるものマークXではなく、ドイツプレミアム御三家、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディがライバルというクルマなのです。
 
だから価格も約450万円から550万円という、ちょっと手が…というお値段。もちろん、その価格に見合った高級さはありましたよ。外観はBMWやアウディたちと並んで止めても見劣りするようなルックスではありません。迫力もあるし、キレイだし、フロントマスクもしっかり個性を主張しています。インテリアも高級車らしく豪華な印象があります。レザーシートのいい匂がして、ハンドルのレザーやシフトのメタル部分など、視覚からだけでなく触感からも高級車の空気が伝わってきます。
 
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そしてなによりもハイブリッド搭載というのが目玉。エンジンは3.5LのV型6気筒エンジンとモーターの組み合わせ。ハイブリッドと言えば燃費が良くCO2の排出量が少なく環境にいいという印象でしょう。もちろん正解。でもスカイラインはそれだけではなく、ハイパワーでもあるんです。3.5LのV型6気筒といえば排気量も大きいし高級車に搭載するエンジンですよ。それにモーターが加わるから出力の合計は364psと強烈です。
 
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国内ではハイブリッドの位置づけってエコカーですけど、日本以外では高級なトップグレードを意味するので、そうした意味でスカイラインのなかでもトップに位置するのがハイブリッドというわけです。国内ではこのハイブリッドモデルだけしか販売されないけど、北米では素のスカイラインもちゃんとある。エンジンのバリエーションもいくつかあって選べるけど、やっぱりハイブリッドはトップモデルという位置づけになっていますね。

走りだすと、20km/hぐらいまではEV走行で動き出します。その後エンジンが始動するという感じ。アクセルを思い切り踏みつけるとドカ~ンと強烈な加速が味わえる。これも凄かった。モーターがパワーアシストしていて、ターボ車のようにブーストがかかったみたいな加速をするから、この時ばかりはエコカーというよりハイパフォーマンスカーのイメージになりますね。
 

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市街地を普通に流れに乗せて走っているとEV走行をしたりするから、非常に燃費がいい。さすがハイブリッド。この日の実用燃費も13.0km/L台を記録していたので、排気量からしたら、1.5Lクラスと同等と言えるでしょうね。そしてクルマの中がとても静か。高級車らしい静かさがあって、それでいてエンジンの音は気持ちよく聞こえるようになっている。このあたりもこれまでの日本車にはない演出で、欧州車と同じような考え方で作られているのがわかりますね。
 
そしてもうひとつのトピックがステアバイワイヤーという仕組み。なんじゃそれ?と思うでしょうが、ステアリングがタイヤとつながっていないのです。うん。じぇじぇ!なのだ。ハンドルを切った動きを信号に変えて、タイヤはその電気信号でモーター駆動する仕組み。実際はエマージェンシーのためにシャフトはつながっているけど、実稼働はしていないのだ。とんでもない新技術が搭載されているわけ。さらに言えばブレーキもブレーキバイワイヤーで、電気信号でブレーキがかかる仕組みなのだ。ちなみにワイヤーとはロープのことではなく電線を束ねたハーネスのことね。
 
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さらにさらに、新型スカイラインは安全に関してもアピールポイントがたくさんある。対応速度60km/hというエマージェンシーブレーキやインテリジェントクルーズコントロール、それに側方安全として、車両接近検知警報や後方追突防止システム、車線逸脱警報&防止システム、そして移動物検知アラウンドビューモニターなども装備していて、とにかく事故を起こさない、事故にならないようなアダプティブセーフティ、パッシブセーフティが満載されています。試乗ではアラーム類しか確認できませんが、これだけの安全装備があれば精神的にも安心ですよね。
 
新型スカイラインはちょっと高級になっちゃったけど、これだけのレベルになれば、それも納得という内容でした。ちなみに、スカイラインは海外ではQ50という名前になります。

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