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【スバル 東モ】限定300台。STI渾身のコンプリートカー「S206」

 

スバルテクニカインターナショナル(STI)は2011年11月24日、スバル・インプレッサをベースにしたSTIのコンプリートチューニングカー 「S206」を発表・発売した。また2011年12月3日から一般公開される東京モーターショーのスバル・ブースにも出展されている。

 

 

SシリーズとはSTIがWRX・STIをベースにエンジン、シャシー、内装まで本格的に手を入れたトップレベルのコンプリートチューニングカーを意味し、 S206は初代のS201から数えて6代目となる。ボディは4ドアボディのみだ。なお、チーフテストドライバーの辰己英治氏が定年を迎えたため、この S206が辰己氏が直接担当した最後のモデルとなる。

 

 

S206に搭載されるEJ20 型は、標準エンジンをベースにピストンやコンロッド、クランクシャフトなど内部の運動部品の重量バランスを取り、吹け上がりを滑らかで軽快にしたハンドビ ルド・エンジンである。またターボは標準のメタル軸受け式より回転レスポンスに優れたボールベアリング軸受け式ツインスクロールターボを採用し、さらに過 給圧を上げる専用ECU、大型インタークーラー、低排圧マフラーを装備し、最高出力320ps/6400rpm、最大トルク431Nm /3200~4400rpmを発生する。これは標準エンジンと比較して12ps、9Nmのアップで、最高出力の向上と同時に中速トルクが太くなっているの が特徴だ。

 

 

意のままに心地よく曲がるハンドリング、しなやかなテイストを目指すという狙いから、シャシーではSTIの定番となっているフレキシブルタワー バー、フレキシブルドロースティフナー、ピロボール式リヤリンク、リヤ・フレキシブルサポートといったボディ制御パーツを装備している。

 

ダンパーはSTIチューンのビルシュタイン製で、フロントは倒立タイプ。これを専用スプリングと組み合わせている。さらにタイヤにはミシュラン製パ イロットスーパースポーツ(245/35ZR19)を採用。このタイヤはウルトラ・ハイパフォーマンスカー向けの超高性能タイヤで、日本国内でのOEM装 着は今回のS206 が初めてである。ホイールはS206専用のBBS製鍛造ホイールで、サイズは8.519。

 

ブレーキは前後とも18インチ径のブレンボ製ドリルド・ディスクで、フロントは高温での熱ひずみの少ない2ピース式。またキャリパーはフロントが6ポッ ト、リヤが4ポットのいずれもモノブロックで、レースでも使用できる高いレベルの装備となっている。モノブロック式の対向ピストンキャリパーはハードブ レーキで高温になっても熱ひずみが生じにくく、剛性感の高いブレーキフィーリングが得られる。

 

 

内装はS206専用のレカロ製バケットシートを装備。アルカンターラと本革を組合わせた表皮としている。またドアトリムも専用素材で、インスツルメントパネルの塗装はピアノブラック。ステアリングホイールやシフトノブに至るまで専用品だ。

 

 

エクステリアでは大型のアンダースポイラー、専用のフロントフェンダー上部のエアアウトレット、リヤトランク・スポイラーなどを装備する。なおS206は 2012年5月受注までの限定300台の生産とされる。このうち100台まではカーボン製ルーフ、カーボン製リヤスポイラー、ブラック塗装の専用BBSホ イールなどを装備するNBR(ニュルブルクリンク)チャレンジパッケージ、つまりニュル24時間レース仕様のレプリカ仕様も選択できる。しかし、このスペ シャルモデルは発売と同時に完売。そしてS206全体では12月初旬の時点で残り100台程度と言われている。

 

 

またS206と同日に、2.5Lターボエンジンと5速ATを組み合わせるWRX・STI  A-Lineに特別仕様車「type S」が設定され、 同日から発売された。この特別仕様はセダンだけでなく、5ドアにも設定されている。タイプSには新デザインの18インチホイールと、セダンには大型リヤス ポイラーを採用。インテリアはアルカンターラを用いて質感を高め、レカロ製バケットタイプのフロントシートがメーカーオプション設定とされている。

 

 

■S206価格表

 

■WRX・STI  A-Line特別仕様車「type S」価格表

 

 

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