The Motor Weekly - Fm yokohama 84.7

【VW】未来の都市交通を予見するコンセプトカー「NILS」と、ビートルのコンセプトも出展

2011年9月13日から開催されたフランクフルトモーターショーに、フォルクスワーゲン(VW)が出展したモデルを3台紹介しよう。とくに注目すべき1台は、ドイツ連邦・交通省の支援を受けたプロジェクトから生まれた一人乗りのEV「NILS(ニルス)」だ。

 

 

ニルスは近未来の都市生活者が対象

 

NILSのコンセプトは、都市生活者 を対象にした近未来の移動手段としてのビークルである。強固なアルミニウム・スペースフレーム構造を持ち、乗り降りのしやすいウイング式ドアを備え、独立 したホイールなどユニークなデザインを持っている。都市内での移動を前提に、高レベルの運動性能とゼロエミッション、EVならではの静粛な走りが訴求され ているのだ。

VWの開発担当取締役、ウルリッヒ・ハッケンベルク博士は、「サスティナビリティ、デザイン、そしてライフスタイルを新たな手法で融合した、実現性の高いコンセプトカー」と語っている。そのひとつに航続距離があり、NILSは65kmが走行可能となっている。

ま た最高速は130km/h で、航続距離と合わせドイツの大多数の通勤者にとって十分なレベルのパフォーマンスを持っている。NILS は小型かつ460kgと軽量で、それが故に運転して楽しいクルマという要素も併せ持つ。0→100km/h 加速は11 秒以内とされている。

駆動するモーターは通常時15kW で、瞬間的にはは25kW のピークパワーを発揮する。ちなみのこのモーターの重量は19kgときわめて軽量だ。電池はリチウムイオン電池で、5.3kWhの電気容量を持っている。

 

NILS の基本レイアウトは、F1 と同様にドライバーが中心に座り、エンジンがその後方に搭載される。アルミ製のホイールはボディ外側に独立して配置。 17 インチのアルミホイールには、転がり抵抗を極力減らしたフロント:115/80、リア:125/80 サイズのタイヤが装着される。

そして、NILS の全長は3.04m で、新しいup!と比べて50cmも短い。 全幅はホイールからホイールまで1.39m で、ボディそのものの全幅は0.86m。全高は1.2m と、きわめてコンパクトにまとめられ、都市部での適合性を高めている。

 

 

ビートルRコンセプトは市販間近!

 

21世紀のビートルのスポーツカー・バージョンとして提案されたのがこの「ビートルRコンセプト」だ。もちろん企画したのはフォルクスワーゲンR社。これまでのシロッコR、ゴルフRと同様のコンセプトで高いスポーツ・ポテンシャルが与えられている。

 

エクステリアではフェンダーは前後とも15mm拡大され、バンパーは前後ともに最大30mm延長され、スポーツモデルらしいデザインとしている。ホイールはこれまでのRシリーズより大径の20インチを採用。たくましさ屋迫力を最大限に強調する。

 

エンジンは2.0LのTFSIエンジンをチューニングした仕様で、おそらくゴルフRなどと同じだろう。インテリアではシートに上質のナッパレザーを使用し、バケットシートデザインでまとめスポーツ性とラグジュアリーさを合わせ持っている。

 

ビートルRコンセプトは近い将来、市販モデルとして発売されると予想される。

 

 

ギターの名門にトリビュートした1台

 

一方で「ビートル フェンダー」は、「ストラスキャスター」などの名器を送り出すアメリカの伝説的なギターブランド、「フェンダー」へのトリビュートとして作られている。 ニュー・ビートルは、ヨーロッパ市場ではフェンダー社製のサウンドシステムがオプション設定されたが、それに合わせフェンダー社に敬意を込めたコンセプト カーなのだ。

 

エクステリア、インテリアともカスタマイズされている。しかもそのウーファーにはエレキギターを接続できるインターフェースを持っている。また、サウンドシステムは真空管式の補助アンプを備えたフェンダーのシステムを搭載している。

 

エクステリアではクロームパーツや、磨き上げられたアルミホイールを装備。一方でインテリアは、ギターでも使用されるツートーンのウッド材を採用している。

 

 

VWジャパン 公式Web >>

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