The Motor Weekly - Fm yokohama 84.7

第219回放送『トヨタ プリウスα』

トヨタ・プリウスの派生モデル プリウスアルファ誕生

 

試乗記事はこちら

 

岩貞:さて、今日は津々見さん、プリウスαについて教えてください。

 

津々見:はい、まずスタイリングですが抜群なんで すよ。カッコいいなぁと思いました。ビシーっとハートにきました。そして少し大型になりました。一番ユニークなのは2列シート車のほかに3列シート車の7 人乗りがでたということになりますね。ホイールベースも伸びているんですが、パッと見るとプリウスだと思うんですが、よく見ると少し大きい、そして少しハ ンサムになった、キリッとしているところが違いますね。

 

岩貞:一見するとプリウスかな? って思うんですけど、後ろのほうが伸びやかな感じになっていますね。

 

津々見:そうですね。高さも幅もすべてお大きくなりまして、集大成という感じがしますね。

 

岩貞:プリウスαというからには、オリジナルはプリウスだけども、全体的に大きくなっている。これはいろんな方から「もう少しスペースが欲しい」というリクエストがあったということですか?

 

津々見:そうですね。それもあったし、それと輸出 するときに海外ではもう少し大きいほうが好まれていますから、さらに進歩したプリウスということが言えると思います。それと非常に面白いのは、3列シート車には従来は後席の後ろに積んでいたバッテリーを、今度はよりコンパクトなリチウムイオンバッテリーにしまして、センターコンソールの横に入れました。そのセンターコンソールがカッコいいんですよ。そこにバッテリーがあるとは思えないんですけどね。すごくコクピット感があって、スポーティな雰囲気があるん ですけど、実はそこにバッテリーがある。そして後席3列目にはちゃんと座れるんです。そして2列シート車はこれまでのプリウスと同じで、ニッケル水素バッ テリーを後席の後ろに積んでいるんです。

 

岩貞:つまり、5人乗りはニッケル水素バッテリーで7人乗りがリチウムイオンバッテリーというように、使い分けてきたということですね。

 

津々見:そうですね。リチウムイオンバッテリーは高いですし、まだまだ、ニッケル水素も性能は高いので、またリチウムはコンパクトだというのが一番の注目点ですね。

 

岩貞:それでは津々見さんの音声レポートをお聞きください。

 

 

【音声レポート】

 

津々見:さて、このブルーのボタンを一瞬押すだけ。これだけでreadyになります。カッコイイですね。readyになっていますけど、静かですね。無音状態です。そしてこの短いセレクターレバー、ポンと指先だけで入れられるんですね。これがまたカッコいいですね。

それではドライブレンジに入れます。今、EVモードになっています。スタートします。そっとスタートします。無音ですね。なんかスムーズに出ていきますね。コレがプリウスのいいところですね。ほとんど無音状態です。

そ してアクセルを開きます。グーっとエンジンがスムーズにまわってて協調していますね。そして、フルスロットルにしました。今、上り坂ですので、エンジンが かなりまわっていますが、もう100km/hになりました。今、これは100km/h越えているときのサウンドなんですね。

そ して、この電動パワステですが、ロックツーロックが3.3回転ぐらい。けっしてクイックではありません。今回のクルマはできるだけ、スムーズにストレスなくハンドリングしたい。という設計思想なんですね。今、ワインディングに来ています。気持ちよくスーッと綺麗に入っていきます。このニュートラル状態、つまり直進状態から切り込んだときのステアリングを切った舵角に対しての応答感。これが大変人間の感性にあっているんですね。けっしてクイックではないんです。ピリピリ感がありません。しかし、必要なときに必要なだけ、大体、今45度くらいですが、そのときには、ギューっとしっかり切り込んでいきます。この あたり、非常にドライバーの感性にマッチしているんですね。ですから心地よく、ストレスなく走れます。

今、 一般道を走っています。サスペンションはしっかり感があるんです。ですが、つらい突き上げ感があるわけではありません。多少、7人乗りなので、しっかりし たサスペンションですから、硬め感はあるんですけどもつらくないですね。非常に心地いい感じです。そしてなんといいましても静かなんですね。エンジンノイズも静かです。ロードノイズも上手に抑えられています。大変静かに走っています。

音楽が聞こえるロード・・・・・・

歌ってますねぇ。道路が歌っているんです。よく聞こえるんです。これはクルマ全体が静かなので、楽しんで聴くことができますね。楽しいですね。

 

 

岩貞:本当に静かなクルマなんですね。

 

津々見:そうでうね。とても静かでストレスなく走れた、という印象ですね。

 

岩貞:このプリウスαはプリウスに比べて背もちょっと高くなり、かつ長さも長くなりましたが、ハンドリングは凄く軽快ですね。

 

津々見:そうねんです。従来のプリウスよりさらに 大きくなったということで、ボディの剛性を上げているんですね。それからホイールベースも伸びている。ですから全体の動きがものすごく穏やかで、ナチュラルなんです。まさに今、るみちゃんが言ったようにシートは位置も高くなっているから重心高が上がっているので、こういうミニバンというのはあまりステアリングをクイックにしておくとグラグラしやすくなるので、わざとダルにしているんです。でも実際にワインディングを走ってみると多少切り角は大きいんですけど、しっかりとフロントが入ってくれるので、ドライバーの感性にはマッチしているんですね。ですから、心地よくワインディングをトレースできてとても良かったですね。

 

岩貞:グラグラ感というのはないんですか?

 

津々見:ないんです。そのあたり、バネとアブソーバーの調整ができていますね。

 

岩貞:それと試乗していただいのが17インチタイヤを履いたモデルだったんですが、17インチと聞くとなんか硬そうだなって思うんですが、そのあたりはどうですか?

 

津々見:そう。さすがですね。いや〜私もそう思っ たんですが、実は17インチのほうがセッティングがうまくできていて、どちらかというと、ルックス重視の17インチのようなんですね。ですから17インチですが、乗心地をよくしてスムーズ感を出して、それから7人乗りなので、たしかに硬めな雰囲気はあるんです。雰囲気は。しかし、つらくないところがうまいなぁって思いました。快適でした。

 

岩貞:3列目のシートにも試乗なさったということですが。

 

 

津々見:あ、乗りました、乗りました。私が乗りま すとちゃんと乗れちゃうんです。(笑) 足が短いんでね(笑) でも、本当にちゃんと乗れますね。ただフロアが高い位置にあるのでちょっと、幼稚園のシー トに座った感じがしないでもないですね。足が上のほうにきてしまうので。でも、短距離だとかお子様であれば十分問題なく乗れますね。おじいちゃんおばあ ちゃんを乗せて走るにはとってもいいかなと思いますね。

 

岩貞:こういうクルマが出てくるとユーザーの皆様は、じゃぁ検討してみようかなという気がしてくると思いますが、ライバルはどのあたりになりますか?

 

津々見:ライバルはいるといえばいるし、いないといえばいない。例えば、値段だけでいうとプリウスαの一番高いのは330万円ぐらいするんですね。そうしますとオデッセイなんかもちょっと踏ん張れば買えるかな? という気もしますし、それからストリームやウイッシュは安いので、値段で言えばそんな感じですね。そして、サイズでいきますと、ウイッシュより は大きい、オデッセイよりはちょっと小さいというサイズの3ナンバーなんです。そうやって調べるといろいろ比較できるんですが、じゃあ燃費はどうなの?と なると・・・・・・

 

岩貞:そこポイントですね。

 

津々見:そう、もう敵ナシですね。

 

岩貞:10・15モードでどのくらいでしたっけ?

 

津々見:31.0km/Lいきます。

 

岩貞:7人乗りで30km/Lを超えるって凄いですよ。

 

津々見:そうなんですね。いわゆるプリウスは 38km/Lいっちゃいますし、ノーマルのプリウスは35.5km/Lですけど31km/Lいけば素晴らしいですね。これはね、ひとつ伏線がありまして、 ボディが大きくなりまして、全体に70kgから110kg ぐらい重くなっちゃっているんです。

 

岩貞:それはシート2人分付けていますから、重くなりますよね。

 

津々見:そう、さすがですねぇ。にも関わらずまさに今、るみちゃんが言った31km/Lというのは凄いです。私も凄いと思いますね。

 

岩貞:トヨタのハイブリッド攻勢がどんどんと続いていくわけですが、今回とくに注目したいのがリチウムイオンを載せてきたという点ですよね。

 

津々見:いよいよトヨタさんもきましたよね。将来はリチウムイオンにすることで航続距離も伸びますし、そのコンパクトさでハイブリッドも造ることができますから、大いに期待したいですね。

 

岩貞:まだまだ、リチウムイオン電池の生産能力がそんなに高くないので月販で1000台ということなんですが、でも、こうして少しずつでも広がっていけば量産効果ですとか、そういったものも望めるんでしょうか?

 

津々見:すばらしいいい質問ですね。そう思います ね。プリウスのコンポーネンツをそっくり使って展開しているんですから、こういうシステムが量産化されると、どんどん安くなっていきますし、これはユー ザーにも安いハイブリッド車が手に入るということになります。多いに期待したいですね。

 

岩貞:世界中からトヨタの動きには注目が集まっています。今後もこういったトヨタのハイブリッド攻撃は続いていいくんでしょうか?

 

津々見:このクルマも少し大きくなりましたから、輸出もします。アメリカとかあちこちに出しますし、中国なんかも大きなターゲットになっていると思います。

 

岩貞:楽しみですね。それと津々見さん、先ほど聞きそびれてしまたんですが、ブレーキはどんなフィーリングでしたか?

 

津々見:ホント、いい質問です(笑) それはぜひ 言いたい。コレがすばらしいんですよ。ペダルフィールが凄くよかったんですよ。と言いますのは最初軽くブレーキを踏んだときは回生ブレーキの電気ブレーキ なんですけど、さらにグーッと踏んでいくと機械ブレーキが介入してくるんです。まったくシームレス、ナチュラルなんです。いやぁ〜ここまで熟成してきたも んだなと思いまして、ここはすばらしかった。

 

岩貞:国産車といいますか、日本の技術というのはこのあたりもすばらしいですね。

 

津々見:心強いですね。

 

岩貞:津々見さん、こうした燃費のいいクルマに乗っているとロングドライブに行きたくなるんですが、残念なことに高速道路の土曜、日曜、祝日の1000円乗り放題が6/19の24時をもって終了してしまいます。

 

津々見:え〜? 残念ですね

 

岩貞:残念ですね〜。東日本大震災の復興財源確保のためということで。

 

津々見:それじゃね、協力しましょう。

 

岩貞:ただし、東北道に限っては一部車種ですが、無料で通行ができるということです。支援に行く分には・・・・・・

 

津々見:ぜひぜひ支援に行ってください。

 

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