The Burn - Fm yokohama 84.7

釣り博士のマメ知識『ムギツクのウンチク』

博士じゃ。
今週は、「ムギツク」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。

ムギツクは、水のきれいな河川の中流域で、
石や水草の多いところによく見られるコイ科の淡水魚じゃ。

体長は10センチ前後で、大きいものだと15センチを超えるんじゃ。

シロギスのような細長い体形をしていて、
最大の特徴は、頭部から尾びれにかけて
体の側面を一直線に走る一本の黒い線じゃ。

本来の生息域は、びわ湖・淀川水系から西側の本州と
四国の一部、九州なんじゃが、
タモロコなどと同じように、
琵琶湖産アユの放流に混ざって関東にも広がっていて
相模川などでも生息が確認されておる。

そんなムギツクのユニークな生態としては、
自分の卵への世話を他の魚に托す「托卵(たくらん)」があるのじゃ。

ムギツクと同じような場所に生息する
オヤニラミという魚がいるじゃが、
このオヤニラミは縄張り意識が強く、
産卵後にはオスが卵をしっかりと守るんじゃ。

そんなオヤニラミの産卵床に、ムギツクが集団で接近して、
隙を見て卵を産み付けた後、
ムギツクはその場から姿を消し、
オヤニラミは自分の卵と一緒に
ムギツクの卵も守ることになるんじゃ。

ムギツク、なかなかの”やり手”じゃのぉ。

ムギツクの釣り方は簡単で、基本的な釣り方は、タナゴやクチボソと一緒じゃ。

ムギツクは、水生昆虫を主に食べているので、
エサは現地で水生昆虫を捕まえるのが一番じゃが、
アカムシやミミズでも釣ることができるんじゃ。

ただ、小さな口でつつくようにエサを食べるため、
なかなか針にかからない”エサ取り名人”なので
エサはできるだけ小さくつけるのがおすすめじゃぞ。
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