博士じゃ。
今週は、「ソウダガツオ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
ソウダガツオは、
サバ科・ソウダガツオ属に属する
「ヒラソウダ」と「マルソウダ」の総称じゃ。
名前の通りカツオに近い仲間じゃが、
外見はサバによく似ていてサイズはカツオより小さく、
体長40センチほどじゃ。
鰹節の種類のひとつに「宗田節(そうだぶし)」というのがあるが、
この宗田節はソウダガツオを原料にしているんじゃ。
カツオに比べてソウダガツオの身は血合いが多いので、
コクが深くて濃厚な香りのダシが取れるのが特徴で
よく麺類のつゆに使われるんじゃ。
ヒラソウダとマルソウダの見分けは
慣れないとなかなか難しいんじゃが、体型が少し違って、
名前の通り、やや扁平なのがヒラソウダ、
寸胴で断面が丸いのがマルソウダじゃ。
そんなソウダガツオじゃが
暖流にのって季節移動する魚で、
夏から秋にかけて堤防などから釣ることができるんじゃ。
釣り方は、遠投カゴ釣り。
オモリのついたカゴにアミコマセを詰めて遠投し、
コマセを出しながら魚を寄せて釣る方法じゃ。
じっさいに魚に食わせる仕掛けは、
土佐カブラという疑似餌か付けエサのオキアミを使うんじゃ。
オキアミの方が食いがいい時もあるが、
入れ食いになると土佐カブラの方が手返しがいいので
両方用意しておくのがおすすめじゃぞ。
ちなみに、高知県ではソウダガツオのことをメジカと呼ぶんじゃが、
生後一年未満のソウダガツオの幼魚を
「メジカの新子(しんこ)」と呼んで、
8月中旬くらいから、およそ1ヶ月間限定で味わえる
季節限定のグルメとして人気になっているんじゃ。
この「メジカの新子」は
獲ったその日でないと食べられないといわれるほど
鮮度が落ちやすいので、
高知県に行かないと味わえないんじゃが、
自分で釣れば話は別じゃ。
釣れたらすぐに血抜きをして、
しっかり氷で冷やした海水に付けて持ち帰り、
その日のうちに食べることが肝心じゃ。
サバのように痛みやすい魚なので、
くれぐれも食中毒には気を付けるのじゃぞ!