博士じゃ。
今週は、水族館で展示されるタチウオのウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
今年4月から東京・池袋のサンシャイン水族館で、
タチウオの常設展示が始まったんじゃ。
そういえば、
水族館でタチウオを見た記憶はあまりないかも……
と思った人も多いかもしれないが、
実はタチウオはとても繊細なため、
水族館での飼育が非常に難しい生き物として知られていて、
東日本では、サンシャイン水族館が唯一の常設展示なんじゃ。
タチウオの飼育が難しい理由はいくつかあって、
まず、タチウオは鱗がないので、とてもデリケートで、
ちょっとした擦り傷でも致命傷になりやすいんじゃ。
また、光や水流に敏感で、ささいな刺激でも驚いてしまい
怪我をしてしまうこともあるんじゃ。
さらに、自然界では生きている魚を捕食しているので、
飼育下では餌付けが難しく、
飼育している施設数が少ないので、
生態についてもまだ分かっていないことも多いんじゃ。
そんな飼育が難しいタチウオじゃが、
サンシャイン水族館では、
2020年からタチウオの展示に挑戦していて、
その間に飼育技術が向上したことや
安定した採集ができるようになったことから、
今年の4月から正式に常設展示にすることを決定したそうじゃ。
ちなみに、タチウオの採取は、
飼育スタッフ自ら船に乗って、東京湾や駿河湾で釣っているそうで、
タチウオにダメージを与えないよう釣り上げて、
水族館の展示水槽まで運んでいるんじゃ。
釣り好きスタッフ5人から7人が
チームになって釣りを行っているそうで、
タチウオを釣る担当はもちろん、
釣れたタチウオのハリを素早く外す担当もいるそうじゃぞ。
タチウオの体表のグアニンは手で触れると剥がれてしまうので、
できるだけ魚に触れないように、
かつ素早く外すスピード感が勝負なんじゃ。
サンシャイン水族館でタチウオの生態を研究することで、
釣果にもつながるかもしれんのぉ。