博士じゃ。
今週は、「ブランドぶり」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
日本の食卓ではお馴染みの魚、ブリじゃが、
実は、ブリは日本近海のみに棲息する固有種なんじゃ。
沖縄をのぞいて
ほぼ日本全国の沿岸で漁獲されているんじゃが、
世界的に見てもブリの漁獲量のおよそ90%は
日本近海で漁獲されているんじゃ。
それだけでなく、ブリは養殖も盛んで
年間を通して品質の高いブリが
安定供給されるので、
まさに日本の食卓をささえる国民的な魚なんじゃな。
そんなブリじゃが、
日本全国には「ブランドぶり」がいくつもあって、
天然のブリでは、富山県の「氷見(ひみ)の寒ブリ」
石川県の寒ぶりの最高級ブランド「煌(きらめき)」
などが有名じゃな。
そして、養殖ブリでは、
ブリの養殖日本一の鹿児島県が誇る「鰤王(ぶり)」が有名じゃ。
ほかにも大分県の「かぼすブリ」、
愛媛県の「みかんブリ」など、
エサに特産品を使って独自のブリを育てて
ブランド化しているところもあるんじゃ。
そして、いま売り出し中なのが、
高知県・室戸市が誇る天然ブリのブランド
「室戸春ぶり」じゃ。
冬に旬を迎える日本海の寒ブリに対して、
太平洋側の室戸市では
春にブリ漁が最盛期を迎えるので、
“春ぶり”としてブランド化しているんじゃ。
4月1日に室戸市役所で行われた入庁式でも、
市長から新人職員8人に、
その日の朝に水揚げされた
重さ9キロの春ブリがプレゼントされたそうじゃ。
出世魚のブリだけに、
活躍してほしいという想いが込められたご祝儀のようじゃな。