The Burn - Fm yokohama 84.7

釣り博士のマメ知識『ヌタウナギのウンチク』

博士じゃ。
今週は、「ヌタウナギ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。

ヌタウナギは、浅い海域から
水深700メートル前後の深海まで棲息していて、
刺激を受けると大量の粘液を出し、
これが海水と混ざるとゼリー状になり
まるでヌタのようだから
ヌタウナギと呼ばれているんじゃ。

成長すると全長60センチほどで、
細長い体はなんとなくウナギに似たルックスじゃが、
生物学上はウナギとは近縁でないところか、
実は厳密にいえば魚類ではないんじゃ。

ヌタウナギは、無顎類(むがくるい)
という分類に分けられておる。

漢字で「ない、あご」と書く無顎類は、
その名の通り顎がない生物のことで、
人間も含めた脊椎動物の
最も原始的な祖先と言われているんじゃ。

今から5億年ほど前の、
古生代・カンブリア紀に誕生したと言われる無顎類で
今も生き延びているのは、
ヌタウナギとヤツメウナだけ。

それ以外の無顎類は、絶滅してしまったんじゃ。
そんなヌタウナギじゃが、実は春から夏にかけて
身近な漁港や堤防などでも釣れることがあるんじゃ。

ヌタウナギは夜行性なので、
夜釣りアナゴなどを狙っていると釣れることが多い。

ヌタウナギがかかっても、
ゴミが引っ掛かったように重いだけで、引きは味わえない上に
粘液で仕掛けが使い物にならなくなるので、
釣り人には嫌われがちじゃ。

ただ実はヌタウナギはお隣の韓国では人気の食材で、
日本からも輸出されておる。

ニンニクや野菜と一緒に
コチュジャンで炒め煮にすることが多いんじゃが、
加熱すると身が引き締まり、
魚というよりも茹でたタコや焼いたホルモンのような
食感が楽しめるんじゃ。
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