ADモーリーです!
昨日のザバーンでは
「海の事故を未然に防ごう!」という
テーマでお届けしました。
お話を伺ったのは
第三管区海上保安本部 交通部
安全対策課 安全対策第三係長の
粟田将仁さんです。

ー早速なんですが、
粟田さんが所属されている
第三管区海上保安本部の
交通部安全対策課は、
普段どういった活動されてるんですか。
『まず、第三管区海上保安本部の管轄は、
北は茨城から南は静岡の御前崎までとなります。
水域的には、伊豆諸島、小笠原諸島、
また、それよりもっと沖の南鳥島、
沖ノ鳥島まで全部カバーしています。
そこを統括している本部が
第三管区海上保安本部と言いまして、
私は交通部の安全対策課という
セクションにいます。
安全対策課は海の事故を
防止するという仕事をしていますね。
その中の第3係が、
マリンレジャーに特化した、
海の事故を防止するために、
発信したり、啓発したりする
活動をしているセクションです。』
ーなるほど。 聞くところによると粟田さんも
マリンレジャーがお好きだそうですね。
『そうですね。
サーフィンは昔からやってますし、
ここ最近はSUPとか、
アウトリガーカヌーのような
パドルスポーツも始めました。
中でも今一番ハマっているのは
ドラゴンボートです。』
ードラゴンボートって
みんなで漕いでレースするやつですか?
『そうです、そうです!』
ーマリンレジャーがお好きっていうことで
ぴったりの仕事をされていますね。
これからシーズンが始まりますが、
そうなると事故は増えてくるんでしょうか?
『そうですね。
これから7月、8月、 9月にかけて
マリンレジャーの事故の数は
ぐっと上がります。
その中で1番多いのは遊泳中の事故です。
1月から4月だと30人とか40人、
多くても40人程度なんですけども、
7月になると急に144人になり、
8月には255人、というように
一気に数が増えてしまいます。』
ー遊泳中の事故ということですが、
どういった状況が多いんですか?
『1番多いのは溺水です。
事故に遭われた方の半分、
51パーセントの方が溺水なんです。
2位が帰還不能と言って
流されて帰ってこれなくなるという事故です。
あとは海水浴中にお酒を飲んで溺れてしまう、
高波にさらわれて溺れてしまう、
さらにはお子様連れの方で、
目を離したすきに子どもが溺れてしまう...
とても悲しい事故が
多くなる時期に入っていきます。』
ー海水浴場にはライフセーバーの方が
いらっしゃいますよね?
こういった事故は
海水浴場で起きているんですか?
『ライフセーバーがいる海水浴場では
事故があってもすぐに救助してくれるんです。
先ほど話したような事故は
海水浴場以外の場所で
起きていることがほとんどです。
全体の77パーセントが
海水浴場以外の場所で発生しています。』
ー遊泳中の事故を未然に
防ぐためにはどうすればいいのでしょうか?
『遊泳中に事故に遭わないための
大切な4つのポイントがあります。
1つ目はライフセーバーや
監視員がいる管理された海水浴場で泳ぐこと。
2つ目が、 波の高い日や
風の強い日は絶対に泳がない。
3つ目は、お酒を飲んだら泳がない。
4つ目は、保護者の方は常にお子様から
目を離さないでください。
この4つのポイントを
気を付けていただきたいです。』
ー第3管区海上保安本部では、
この夏、どんな活動をされるんですか?
『事故が多くなるこのシーズン、
7月16日から8月11日の間、
「夏の事故ゼロキャンペーン」 という
重点期間を設けて、
茨城から御前崎にかけてある
24カ所の部署で様々な
安全啓発活動を行ってまいります。
バッグを作ったりとか、
啓発グッズを作ったりと、
自己啓発をすすめていきます。
バッグには、
ウォーターセーフティガイドの
QRコードが付いてます。』
※ウォーターセーフティガイド
国の関係機関や民間の
関係団体などが参加する意見交換会において、
合意・推奨された事故防止のための
情報を取りまとめたもの。
HPでは安全情報やローカルルールなどを
チェックすることが出来る。
https://www6.kaiho.mlit.go.jp/watersafety/
ーザバーンリスナーの中にも、
海を愛する人たちがたくさんいますので、
ぜひ、リスナーへメッセージをお願いします。
『マリンレジャーは、 セルフレスキューが基本です。
海の安全は1人1人が考えましょう。』
第三管区海上保安本部 交通部 安全対策課
安全対策第三係長の 粟田将仁さんをお迎えしました。
ありがとうございました!