博士じゃ。
今週は「マルタ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
毎年、桜が開花して
散るまでのおよそ
1ヵ月間だけ楽しめる釣りがある。
それが「マルタ」釣りじゃ。
普段は神奈川県より北の沿岸部や
河口部など、汽水域を好んで棲息していて、
桜の時期になると、
産卵のために川を遡上してくる「マルタ」。
ウグイの仲間で、
見た目もウグイに
とてもよく似ておるので、
マルタウグイと呼ぶ人も多いが、
正式名称は「マルタ」じゃ。
春になると、マルタの体は
オレンジ色の婚姻色に染まるんじゃが、
マルタの婚姻色は1本のラインになっていて、
ウグイにはこのラインが
2~3本あるので、
見分けることができるんじゃ。
遡上の季節になると、
多摩川の二ヶ領堰堤より下流の
いたるところにマルタがたくさん集まっていて、
橋の上から見てもすぐに分かるほど。
他にも、隅田川の上流域、
柳瀬川もマルタが集まるポイントじゃ。
多摩川などの身近な川で、
ファイトが楽しめるとあって、
ルアーやフライの
人気のターゲットになっておる。
釣り方は簡単じゃ。
ルアーなら渓流用の
トラウトロッドやバスロッドで、
5gほどのキラキラしたスプーンや、
小型のミノ―を流れの速い浅瀬、
またはその前後の流芯に投げて、
流れに逆らわずに引いていくんじゃ。
フライなら5番から7番ロッドで、
エッグフライやマラブーをナチュラルに流すのが定番。
どちらの場合も魚を
弱らせないためにバーブレスにすること。
群れている数が多いので、
スレ掛かりしてしまうことも多く、
いかにスレ掛かりを避けて、
口を使ってもらうかが勝負じゃ。
50センチを超える大物が
川の流れに乗った時の引きは強烈じゃぞ。
毎年、マルタの溯上は
ゴールデンウィークくらいまでじゃ。
この時期だけのマルタ釣り、
楽しんでみてはいかがかのぉ。