The Burn - Fm yokohama 84.7

ミュージシャン宮沢和史さんが初登場!/ロイヤルアングラー賞

ADモーリーです!

昨日のGood To Goでは
先月行われた
「釣りフェスティバル2024」で
「ロイヤルアングラー賞2024」を受賞した
ミュージシャン宮沢和史さんへの
インタビューの模様をお届けしました。


ちなみに
クールアングラーズ・アワードは、
釣りファンの拡大や釣りの
イメージアップに貢献しメディアにも
取り上げられやすい方が選ばれています。
一方、今回宮沢さんが受賞した
ロイヤルアングラー賞は、長年にわたり、
釣りを趣味として楽しんでおり、
釣りに対する造詣が深く、
釣り及び釣り文化の発展に
寄与されている方に与えられる賞です。

実は2008年から
毎年選ばれているんですが、
今年初めて「釣りフェスティバル」の
ステージにて授賞式が行われました。

ーまずは「ロイヤルアングラー賞」
 受賞おめでとうございます!


『ありがとうございます。
 こんな賞をいただくのは恐縮です。
 嬉しいですね。


ーフライフィッシングを
 楽しまれているそうですが、
 最初はどんな釣りから始めたんですか?


『荒川っていう
 山梨県甲府市に流れている
 一級河川があるんですけど、
 そこでミャク釣りからスタートしました。
 ルアーってカッコいいよなって思って、
 ルアーをやってみたりとか…
 フライフィッシングは
 中一で始めました。
 淡水魚は鮎以外は
 ほとんど手をつけましたね。


ー始めたきっかけはなんだったんですか?

『自分通ってた小学校の門の
 すぐ近くに釣り具屋があって、
 毎日行ってたんですけど、
 ある時、ガラスのケースに
 オービスのスーパーファイン、
 CFOリールとフェンウィックの
 グラスファイバーがあったんですよ。
 リールが1番下についてるし、
 糸が太いぞ!みたいな。
 それがかっこよくて、
 実はそんな不純な始まりなんです。
 オービスがで8万円だったかな。
 フェンウィックの方は
 もう少し安かったんで、
 買うならこっちだなと。
 中学に入って、お年玉を集めたり、
 持ってたギターを売ったり、
 とにかく貯めて、
 フェイミックの方を買いました。


ーそれまではお父様の道具で
 練習されていたんですか?


「父親はエサ釣り一本なので、
 フライフィッシングは
 教わる人がいなかったです。
 田淵義雄さんという方の
 『フライフィッシング教書』という
 本がありまして。
 その本が唯一と言っていいくらいの
 フライフィッシングの本でした。
 あとは釣りの雑誌や
 アウトドア系の雑誌で写真を見て、
 だんだん学びました。
 山梨県には、冬季になると
 ニジマスとかブラウントラウトを放流して、
 管理釣り場にする池があるんですが、
 そこに上手な大人たちがいて、
 それもタメになりましたね。
 ある時その大人に、
『飯食い行ってくるから、
 この場所取っといてくれ!
 このフライロッドで振ってていいから』
 って言われたんです。
 一流の人が持ってるタックルなんで、
 すごく良いセッティングに
 なってるわけですよね。
 それも大きかったですね。


ー宮沢さんは若い人に
 自分の釣りを教えることはありますか?


『僕の仕事はやっぱり音楽なので、
 音楽で
「自然って良いよ、美しいよ、
 絶対こういうものを
 手放しちゃいけないよ」
 っていうことは言ってきたいですね。
 釣り雑誌で連載を
 書いたりはしてるんですけど、
 やっぱ音楽の中で
 伝えていきたいっていうのが1番。
 僕が一番影響受けたと言っていいのは、
 矢口高雄先生。
「釣りキチ三平」を書いた
 漫画家の先生ですけど、
 先生の漫画から教わったものは
 やっぱりたくさんあって、
 それを誰かに
 伝えなきゃいけないなって時に、
 僕は漫画家でもないし、
 文化人でもないので、
 やっぱり音楽でアウトプットですね。


ー授賞式では、川釣りで
 1投1匹釣れる場所もあったと
 お話しされていましたが、
 僕らも黒部の源流で
 フライをやった時に
 1頭1匹の経験があるんです。
 宮沢さんは源流には
 行かないっておっしゃってましたね。


『どこまでが源流かっていうのは
 難しいですけど、
 首まで浸かって川を渡って
 みたいなことはないですね。
 僕の場合デビューをして、
 音楽の世界に入ってみたら
 やっぱり、なんというか
 すごい世界だなっていうことで、
 ちょっと煮詰まって
 1週間ぐらい釣りに出たんです。
 岐阜県だったか、あるポイントで、
 もう1投1匹釣れるような状況になって、
 楽園みたいな所に来たって
 最初は思っていたんですけども、
 釣っているうちに、
 どんどん自分の釣りが
 雑になっていって、
 魚から血が出てるのに
 川に投げたりとか、
 そのままお腹を上にして、
 流れていっちゃったりとか、
 そんなことを
 全然気にしないでやっている自分がいて、
 はっと気が付いた時に、
 ものすごい罪悪感があったんです。
 子供の頃に、カジカが延々と
 釣れたことがあって、
 水の入ったトマト缶に
 入れていたんですが、
 魚のことを忘れて、家の前に置いて
 遊びに行っちゃったんです。
 帰ってきたら全部死んでいたんですが、
 その時のことを思い出して、
 釣りを辞めないと
 俺はダメなんじゃないかと思いました。
 ただ、フライフィッシングは
 釣り人が100パーセント
 有利っていう釣りじゃないし、
 技術がないとダメだし、
 大敗北っていうこともあるし。
 50-50とは言わないけど、
 かなり魚と立場が同等な釣りだと思ったんで、
 もうこれからはフライだけにしていこうと。
 今でも、いくら入れ食いだってのが
 分かっていても、途中で止めますね。


ー釣った魚は食べますか?

「ほぼ食べないです。
 キャッチアンドリリースと言えば
 聞こえはいいんですけど、
 さっきも言った通り、血が出ていたり、
 針が飲み込まれてしまって、
 強引に取ってから離しても
 死んじゃうじゃないですか。
 だから、やっぱり自分の腕を磨かないと
 ダメだっていう風に思うんです。
 返しは潰してるので、針が飲まれたら、
 むしろ切っちゃって、
 いつか取れるかもしれない
 っていうことに期待して、
 元気なうちに離す。
 自分の腕が悪くて
 飲み込まれちゃって
 完全に死んでしまうなっていう時には、
 持ち帰ります。


ーやはりお父様に釣りに
 連れて行ってもらったっていうのが、
 釣りが好きになった原点ですか?


『そうですね。
 それと、僕は小学校低学年の時に
 引っ込み事案で身体が弱かったんです。
 友達もいなくて、いつも1人で
 下校してるような子供だったんですが、
 声をかけてくれた同級生がいて、
 その彼が釣り好きでね。
 その彼のお父さんも渓流釣りをしていて、
『近くの川に一緒に行こうよ』って
 言ってくれたんです。
 それがとにかく嬉しくて。
 それから彼と釣りに行くようになりました。
 彼は僕にとっては結構恩人ですね。


ーその方には、
 大人になってから
 釣り場で再会されたそうですね。


「はい。
 彼もフライフィッシングオンリーに
 なってました。
 彼のキャスティングを見たら、
 もう綺麗で美しくて、うまくて、
 まだこんなに俺と彼は
 差があるのかっていうのを
 思い知らされたし、
 あと、なんか嬉しかったですね。


ー宮沢さんの釣り、
 お子様へも受け継いでいますか?


「そうですね。
 これまでフライフィッシングを
 一緒にやってきました。
 みんな仕事が忙しいので、
 1人で釣り行ってきます、
 ってことはないんですけど、
 次男は東京を離れているので、
 帰ってきた時に
 みんなにちょっと行くか、
 みたいな感じで渓流の
 管理釣り場に行ったりします。
 自分の親が昔連れてってくれた、
 自分のために
 時間割いてくれたっていうのが、
 嬉しいじゃないですか。
 やっぱり、同じようにしてあげたいな
 ってのはありますよね。」


ーお孫さんが生まれたら
 一緒に釣りに行かれるのかなと想像しました。


『そうですね。
 釣りがずっとできる環境が
 残っていくのか不安になりますけど、
 でも釣り人は釣りの現場の
 素晴らしさっていうのを、
 みんな知ってるわけですよね。
 僕らが声を出してこの現場を
 どう守っていくのか、
 単純に釣りが楽しいって言っている
 時代じゃなくなってるかもしれないですよね。


ー今後やってみた釣り、
 憧れている魚を教えてください!


「僕は海釣りを知らないんですが、
 連れてっていただいた釣りで、
 奄美大島のミナミクロダイっていう魚と、
 あと石垣島のマングローブで
 マングローブジャックとかを
 狙った釣りをしたんです。
 全然下手で釣れなかったんですが、
 素晴らしい釣りだなと思って、
 自分の視野が広がりましたね。
 憧れている魚は、
 アメリカにいる
 カットスロート・トラウトっていう
 そこにしかいない、
 マスの仲間がいるんですけど、
 僕はサケ科の魚を対象としてる釣りが
 好きなので、 死ぬまでに
 カットスロート・トラウトを釣りたい。
 あとはアルゼンチンのパタゴニアで、
 大きい海に帰る
 ブラウントラウトを釣るのも夢ですね。
 あんまり年取ると、
 なかなか難しくなりますから、
 今のうちにやっとかないとって、
 ちょっと焦っています。


ー最後にFMヨコハマのリスナー、
 釣り好きの人の人もたくさんいますので、
 ぜひ、メッセージをお願いします。


「神奈川県は自然が豊かで、
 ものすごく良い渓流があったり、
 山があったり、
 大自然がたくさんあって、
 身近にあるっていうのは、
 とても羨ましいし、アウトドアや
 釣りを初めてやるフィールドとしては
 とても良いと思います。
 ぜひ、釣り場で会ったら
 声をかけてください。


宮沢和史さんの
魚や自然に対する価値観、
愛が感じられたインタビューとなりました。
宮沢さん、ありがとうございました!

お聴き逃しの方は
radikoタイムフリーでお楽しみください。
https://radiko.jp/#!/ts/YFM/20240203071710


宮沢和史オフィシャルウェブサイト
https://www.miyazawa-kazufumi.jp/
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