博士じゃ。
今週は、「サクラダイ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
「サクラダイ」というと、
一般的には、サクラの季節である
3月から5月に漁獲されるマダイのことじゃな。
この時期のマダイは、産卵前でとても美味しく、
さらに産卵のために大型のマダイが
浅場にのっこんでくるので、
大物を釣るチャンスでもあるんじゃ。
じゃが、わしが今日紹介したいのは、
マダイではなく、
標準和名「サクラダイ」、
つまり「サクラダイ」という
正式名称がついている魚じゃ。
サクラダイは、
体長15センチ前後という小さな魚で、
オレンジ色の体に薄いピンクの
サクラの花を散らしたような模様があり、
生まれた時は全てメスじゃが、
成長するとオスに性転換するんじゃ。
とても華やかな色な魚なので、
熱帯の魚と勘違いされるが、
南日本に広く生息している魚で、
相模湾でもよく釣れるんじゃ。
水深15~80メートルほどの
岩礁帯や砂地に生息していて、
タイの五目釣りやウイリー五目釣りで
底モノを狙っていると釣れるんじゃ。
釣り人には別名「キンギョ」と呼ばれていて、
手のひらサイズの魚なのでリリースする人も多いが、
ハタ科の魚で、実は美味しい魚。
丸ごと塩焼きにするのがうまいが、
小さくてすぐ焼けてしまうので焼き過ぎには注意。
小さな魚を捌くのに自信があれば、
刺身にしてもうまいんじゃ。
魚屋さんに並ぶことは稀な魚なので、
味わえるのは釣り人の特権じゃぞ。