The Burn - Fm yokohama 84.7

サボる防災 / アウトドアライフアドバイザー寒川一さん

ADモーリーです!

9/1(木)は防災の日だったということで、
ザバーンでは防災とキャンプのプロにお話を伺いました。
ゲストにお迎えしたのは、
外あそびとサヴォリの達人、
アウトドアライフアドバイザーの寒川一さんです。


(画像は寒川さんのInstagramから)

Q. 早速ですが、寒川さんの新しい本が発売されましたね!
  タイトルを教えてください!

『『サボる』防災で、生きる』です。
 キャッチーなタイトルだと思うんですが、
 今回もかなり思いを込めた本なんです。』


「サボる」防災で、生きる:
 キャンプで楽しく学ぶ、災害に備える力

発売日:2022年08月26日
定価:1,500円+税
判型:四六

Q. 表紙にご夫婦で登場されています。

『これ初なんですよ(笑)
 妻との共著っていうこともあるんですけど、
 ただ言葉通りに
 「防災をサボる」っていうことではなくて、
 肩の力を抜いて、暮らしに溶け込ませた防災、
 アウトドアを絡めた防災っていうことですね。
 そんな本を書かせていただきました。』

Q. 災害時に最も役立つ
  キャンプスキルってなんでしょうか?

『水の確保が一番重要ですよね。
 人が生きていくのに欠かせないですからね。
 あとは水の確保にも関わっているんですけど、
 火を起こすスキル、この2つが重要だと思います。
 煮沸をしないと
 飲料水が出来ない場合があるんです。』


Q. 水の確保と火起こしを
  セットで考えるべきなんですね。

『そうですね。
 それをより安全にやるために、
 アウトドアの世界でも
 浄水器っていうのが常識になりつつあって、
 これを使うのが一番スマートで安全なので、
 所有してもらうのが何より先決かと思います。』


Q. 浄水器の他に重要なアイテムはありますか?

『最近雨も多いですが、
 雨が降って、湿っていても
 ある程度発火が出来る、メタルマッチ。
 最近キャンプでも多くの人が
 メタルマッチで火起こしをしていますが、
 これは本当に重要なスキルだと思っています。
 金属なので湿らないんですよね。
 仮に水の中に落としても
 少し拭けば全然問題ないんですよ。』


Q. これまではメタルマッチがなくても、
  火起こしはライターがあれば
  簡単じゃん!って思ってました。
 
『多くの方にそう言われるんですけど、
 マッチ、ライターがダメになる場合があって、
 僕も山を登っていて、気圧の関係で
 ライターが発火しなかったこともあるんです。
 最終的にメタルマッチで点いたんですね。
 火を点けるのに少しコツがあるので、
 普段からキャンプとかで慣れておくのがいいですよ。』


Q. 寒川さんは普段からどんな風に災害に備えていますか?

『備えるっていうより、
 キャンプそのものって言うか、
 例えば僕は家の中でもキャンプの道具を
 結構使っていますね。
 キャンプと私生活が離れていないなくて、
 実はさっきまで
 ハンモックで寝ていました(笑)
 超快適ですよ!本当に心地いいです。
 こういうものに慣れておくと、
 どこでも眠れちゃうかもしれないですね。』


Q. 自宅の庭でキャンプもされているんですよね。 

『小さい庭があるんですけど、
 もちろんご近隣には配慮しつつですが
 そこで火を起こしたりとか、
 あとはよくタープも張っていますね。
 それと冬になったらテントを張って、
 そこに薪ストーブを入れて、
 ちょっとした楽しい部屋を作っています。
 実際、寒い時期は部屋の中に
 テント張るっていう人もいますよ。
 節約にも繋がりますよね。』


Q. キャンプ初心者が日常でも使いやすい
  キャンプギアってどんなものがありますか?

『安全に使えるって言う意味でも、
 今LEDの照明ってたくさんありますよね。
 僕も日常的に使っているんですけど、
 炎のような瞬きをするデザインとか、
 家の中のインテリアとしても
 遜色ないものがたくさんあるんですよね。
 USBで充電も出来るので、常に挿しておけば、
 いざというとき、キャンプの時には
 すでに充電が出来ているっていうことですよね。
 そういうのがオススメです。』


Q. 災害時に役立つ道具を選ぶときに
  大切なポイントってなんでしょうか?

『1つは長期的に使えること。
 最近は100円ショップでも
 色々なものが買えるんですけど、
 災害は短期で終わるか長期になるかって
 全く読めないですよね。
 そういった意味で長く使えるもの、
 使い慣れているものがいいですよ。
 例えば食べ物に関しても、
 普段食べている
 食べ慣れているものがあるといいですね。
 あとは災害時に必要な
 備蓄リストとかありますよね?
 あれは1つのガイドラインとして
 参考にすればいいと思うんですが、
 やっぱり皆さんなりの
 カスタマイズをしてほしいんです。』

Q. どういうことでしょうか?

『例えば僕は近眼なので、
 メガネが壊れてしまうと致命的なんです。
 なのでスペアのメガネを入れておくとか。
 そういうのってリストには入っていないですよね。
 自分の想像力を発揮して
 物を集めるのが重要だと思います。
 挙げていけばキリがないんですが、
 救急用品なんかでも
 普通のカットバンのサイズだと
 間に合わない怪我もあるわけですよ。
 そうした場合、例えばアウトドアでよく使う
 ダクトテープっていう
 ビニールテープの大きいやつなんですけど、
 それが傷口を塞ぐことに活用出来たりとか、
 サランラップを巻く人もいるんですね。
 応用の効くものも考えておくのも大切ですかね。』


Q. 応用力、発想力で
  結果が変わるのはあるかもしれないですね。


『そうですね。
 キャンプの時も何を持って行くか
 考える時にイメージをしますよね。
 肉を食べるのか、
 魚を食べるのかで調理具も変わってきますし、
 そうやってある程度、
 自分で予測していくことが
 ポイントなんじゃないですかね。』


Q. キャンプで忘れ物をした時に、
  別のもので代用することもありますが、
  そういった経験も役立つかもしれないですね。

『それはすごく大切だと思います。
 むしろ僕はキャンプは忘れ物をした方が
いいんじゃないかなって思います。
 マイナスはマイナスじゃないっていう、
 何かを忘れたっていうことは、
 自分の力を発揮出来る
 スペースが出来たって
 考える思考回路が必要ですよね。』

Q. そろそろお別れの時間になりましたが、
 
最新著書『サボる』防災で、生きる』は
  どんな人に読んでもらいたいですか?

『日頃からアウトドアに
 慣れ親しんでいる人には、
 それがいざという時に
 役立つということを知ってほしいですし、
 防災に馴染めないというか、
 言葉に拒絶反応を示すもたくさんいるんです。
 僕も言ってしまえばその1人ですが、
 そうやって固く考えてしまう人に
 ぜひ読んでいただきたいですね。』



「サボる」防災で、生きる:
 キャンプで楽しく学ぶ、災害に備える力

発売日:2022年08月26日
定価:1,500円+税
判型:四六


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