博士じゃ。
今週は、「ギマ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
ギマという魚を知っておるかのぉ?
見た目はカワハギに似ていて、
口はおちょぼ口、
体型はカワハギよりもスラッとして、
色は銀色、または灰色で、
胸ビレと尾ビレは黄色じゃ。
大きさは、最大で30センチほど。
特徴的なのが、腹ビレじゃ。
左右に一本ずつ、まるで大きなトゲのような形で
下に向かって、ピーンと伸びているんじゃ。
この腹ビレはとても固いので、
魚を地面に置くと、
三脚のようにそのまま立っているほどで、
ギマが釣れると、
立てて写真を撮影するのがお約束となっておる。
関東ではあまり馴染みのない魚じゃが、
東海地方では釣りのターゲットとしても人気のある魚で、
とくに浜名湖や三河湾、伊勢湾などでは比較的ポピュラーなんじゃ。
最近では、東京湾でも増えてきていて、
シロギス釣りなど船釣りのゲストとして釣れたり、
本牧などの海釣り施設でも釣れることも多くなっておる。
体の表面は粘液でヌルヌルしているので、
タワシなどで粘液を洗い流してから、
カワハギと同じように、皮を剥いで捌くのじゃ。
ただ、カワハギよりも皮が硬くて厚いため、
ペンチなどでつまんで引っ張ると剥がしやすいぞ。
カワハギ同様に旬は肝が大きくなる冬とされるが、夏のギマも美味。
刺身のほか、唐揚げ、煮付けなどでもうまいのじゃ。