The Burn - Fm yokohama 84.7

『ヒル下がりのジョニー』 / エコ・トレード代表・西村隆宏さん

ADモーリーです!

昨日のGood To Goでは、
ヤマビルのエキスパートで
ヒル除けスプレー「ヒル下がりのジョニー」の開発者、
株式会社エコ・トレード代表の
西村隆宏さんをお迎えしました!


三重県からスタジオにお越しいただいた西村さん。
井手さんは先日釣りビジョンの番組でも
西村さんにお会いしたそうですが、
その時よりも日に焼けて黒くなっている印象だったそう。
西村さんは琵琶湖で
稚鮎のサビキ釣りを楽しんでいたんだとか! 

Q. 西村さんのことを"ヤマビルのエキスパート"と
   紹介させていただきましたが、

     ヤマビルとはどんな出会いでしたか?

『僕は選挙に出て議員になろうと思ってたんですけど、
 本当にこの仕事でいいのかなとも悩んでいたんです。
 そんな時に居酒屋で飲んでた地元の社長さんが
 渓流釣りに誘ってくれて、6月の雨上がり、
 鈴鹿市の小岐須渓谷へ行ったんですけど
 まあ大変なことになりまして(笑)
 西の鈴鹿、東の丹沢って言われるくらい
 鈴鹿はヒルが多いんですよ。
 なんやこの虫は?っていうところから始まって、
 発狂レベルでビックリしました。』


Q.その時まではヒルの知識は無かったんですか?


『ゼロだったんです。
 だから落ち込みました。
 演説の勉強していて、

 「自然環境を大切にします!」とか言いながら、
 ヒルを知らなかったんです。』

Q.そこからなぜ、
  ヒル除けスプレーを作る流れになったんですか?

『その時にこんな気持ち悪い生き物がいるのかと、
 それでひらめいちゃったんですよね。
 これを除けるものを作ったら

 人の役に立てるって思っちゃって、
 その日から色々調べ始めました。
 地元の社長さんもヒル除けを探していたみたいで
 最初に相談に乗ってくれて、
 それで出来たっていう感じですね。
 議員の道は、

 すぐに忘れられたわけじゃないですけど、
 これを作った方が
 自分らしく生きられるんじゃないかって思いましたね。』


Q.どのようにして作ったんですか?

『16年前になるんですけど、
 もうインターネットがあったんでいろいろ調べましたね。
 一般的な虫除けには「ディート」っていう成分が
 含まれているんですけど、よく効くらしいんですね。
 ただ僕は小学校4年生の時に「ディート」を含んだ虫除けを
 吸い込んでしまって、気持ち悪くなった経験があるんです。
 だから「ディート」が入っていない虫除けを作ろう!
 っていうのがきっかけですね。』

Q. 『ヒル下がりのジョニー』には
  「ディート」は入っていないんですね?

『入っていないんです。他の材料を使っています。

 渓流釣りから始まっているので、
 やっぱり綺麗な川、山、水を見ていると、
 汚したくないっていうのは当然思うことであって、
 自然環境に影響しない
 生分解する材料を使おうっていうことで、
 毎年毎年色々な材料を使いながら、
 効き目と使用感を繰り返しチェックして作りました。』


Q. 初期の 『ヒル下がりのジョニー』と
   現在のものでは効き目が違いますか?

『毎年毎年変わってますね。
 最初はヒルが気持ち悪いっていう経験がありましたから、
 とにかく効くものが出来たんです。
 それをヒルにかけたら、

 ビリビリ震えるように死んでいくみたいな感じでした。
 でもしばらく見ていて、
 自分が大変なことをしているんじゃないか
 っていう気になってきたんです。
 自分は悪い奴なんじゃないかって。
 それからヒルが苦しまないように、効き目を弱くしようと。
 今はヒルが逃げていくぐらいのものになりました。』」

 
Q. 「こどもヤマビル研究会」という
   自然教室もやってらっしゃるそうですね。


『元々理科の先生をしていた
小学校の校長先生と、
 地域の子ども達と一緒にヤマビルを
 研究しようという会を主催しております。
 本も去年出版して大反響でした。』


Q. どんな子ども達がヒルを
   研究したいっていう気持ちになっているんですか?


『その校長先生が子どもの興味をおこさせるのが上手くて、
 子どもが何かに気が付くまで、

   じっとそばで寄り添ってるんです。
 それぞれの子ども達が、
 それぞれのテーマを持って研究をするっていう
 とても面白い手法をとられています。』


Q.本のタイトルも子ども達の発見が由来なんですよね?

『そうなんですよ。

ヒルは木から落ちてこない。』っていう。


Q.ヒルは木から落ちてくるっていう話ありますよね?

『あります。これは泉鏡花さんの
『高野聖』っていう小説の中で、
 ものすごい気持ち悪いヒルの描写があって、
 その影響がとても大きいと思うんですよ。
 ヒルに関する迷信が世の中にはたくさんあって、
 子供たちが解明してくっていうのが
 研究会のメインだった時期がありましたね。
 結果、木から落ちてこないんですよ。
 試しにヒルを木に登らせようとしたんですけど、
 あいつら本当に登るの下手で、
 最近のナイロン生地の
 山ウェアの方が登りやすいんですよ。』


Q.丹沢にヒルが多いのって何故ですか?

『ヒルは花崗岩のところは生活がしにくくて、
 石灰岩の方が
 生活しやすいっていう傾向があるみたいですね。
 丹沢も含め、ヒルの被害が多いところは
 石灰岩がよく出ているところだと思いますね。』


Q.ヒルって増えてるんですか?

『増えています。
 里山が荒廃したりとか、
 自然淘汰されずに冬を越す動物が出たりとかで
 吸血の機会も増えたんですね。
 最近の研究では
 カエルもヒルに血を吸われているみたいですよ。』


Q.山登りをする人はどのように気をつけたらいいですか?


『いや、それはもう簡単。
 ジョニーを足元に振っていただく。

 足元だけで十分です。
 あと登山の休憩の時にリュックを地面に置いて、
 背中との接地面に熱が伝わってますよね。
 ヤマビルは熱と二酸化炭素に反応しますんで、
 熱の残っているリュックにも残るんですよ。
 そのまま背負って首元をやられたりしますから、
 なるべる山ではリュックを
 置く場所を気をつけた方がいいですね。』

Q.最後にアウトドア好きのリスナーへ
  メッセージをお願いします!

『みなさんヒルを気持ち悪いって
   思ってるかもしれませんが、
 ヒルを指先でつまんで、
   クルクル丸めて揉んであげると
 絶対に血を吸われないんですよ。
 一度そうやって触って安心していただくと、
 ヒルってそんなに怖くないとか、感触がいいとか。
 そうやって思ってもらえると思うんです。
 毛嫌いせずに、こいつらも一緒に生きている
 生き物なんだっていことを感じていただくと
 ちょっと優しくなれるかなって思います。
 ヒル研の子供たちはこれを必ずクリアして。
 初回の研究が終わると家に持って帰るっていう。
 お母さんたちがキャー!って言っていますね(笑)』


西村さんから「ヒル下がりのジョニー」の

ミニボトルを
リスナープレゼントとしていただきました!
マンゴーボックスに入っていますので、
欲しい方はぜひメッセージをお送りください!

西村さんありがとうございました



ヒルは木から落ちてこない。 ぼくらのヤマビル研究記

著者 樋口 大良著 子どもヤマビル研究会著
発売日 2021.08.13
販売価格 1,430円(本体1,300円+税10%)

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