
博士じゃ。
今週は、「チゴダラ」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
チゴダラは、東北を中心に
「ドンコ」と呼ばれて親しまれている魚で、
褐色で、アゴにはヒゲが1本あって、
ナマズのような、オタマジャクシのような見た目の魚じゃ。
ブヨブヨ、ヌルヌルなルックスなので
美味しそうには見えないんじゃが、
実は、肝が絶品で、
人参、ゴボウ、大根、
豆腐などにブツ切りを放り込んで、
味噌で味を整えた「ドンコ汁」にすると、
とても美味しいんじゃ。
チゴダラは、水深500メートル前後の
深海に棲む魚なんじゃが、
よく似たエゾイソアイナメという魚が、
港や防波堤で根魚などを狙っていると、
たまーに釣れるんじゃ。
この2種は、専門家でも
見分けが難しいほどよく似ているんじゃが、
実は、深海に棲むチゴダラと、
身近な防波堤で釣れるエゾイソアイナメは、
同じ種だったことがここ2,3年の研究で判明したんじゃ。
生息する環境の違いによって、
見た目に違いができるだけで、
実は同じ魚だったんじゃな。
これにはワシもびっくりじゃ。
チゴダラはなかなか狙って釣れる魚ではないが、
釣れたらぜひドンコ汁にして食べてみるのじゃ。