博士じゃ。
今週は、「フィッシュ・シェアリング」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
資源を守りながら釣りを楽しむ基本は、
自分が食べられる分だけをキープして、
あとは優しくリリースすることじゃ。
とはいえ、ハリを飲み込んで弱ってしまったりして、
リリースできない場合もあるじゃろう。
そんな魚を有効活用できないかと考えたのが、
兵庫県尼崎市にある、
日本一の防波堤との呼び声も高い防波堤
「武庫川一文字」に釣り客を運ぶ
「武庫川渡船」じゃ。
釣り人が持て余してしまった
クロダイやスズキを回収して、
「子ども食堂」で食材として使ってもらう企画
「フィッシュ・シェアリング」を展開しているんじゃ。
子ども食堂が予算面などで
食材確保に悩んでいると聞いて、思いついたそうじゃ。
釣り人から寄付された魚は、
渡船事務所の台所でスタッフが三枚おろしにして、
キッチンペーパーで水気と臭みを取り、真空パック。
冷凍庫で鮮度を保ち、
要望に応じて尼崎市内の子ども食堂に無償で配っているんじゃ。
さらに、魚をさばいた後に残る”あら”は、
乾燥させてミキサーで粉砕して魚粉にし、
農家さんなどに、肥料として提供しているそうじゃ。
釣った魚は、自分が食べられる分だけ
キープするのが基本じゃが、
こういったフィッシュ・シェアリングの
仕組みがしっかりできていて、
自分が釣った魚を誰かが喜んで食べてくれるなら、
それも嬉しいものじゃのぉ。