
博士じゃ。
今週は、タカノハダイのウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。
タカノハダイは、
美味しいと言う人もいれば、
不味いと言う人もいる、
ちょっと不思議な魚じゃ。
魚の味は、季節や場所によって
だいぶ変わってくるのじゃが、
その典型がタカノハダイという魚。
磯や堤防なので釣れる魚で、
斜めに走る縞模様と、
尾ビレの白い斑点が特徴じゃな。
タカノハダイの別名は、ションベンタレ。
ひどい別名じゃが、
磯臭くて不味いから
こんな名前がついておるんじゃ。
その不味さには定評があって、
漁師さんも刺し網、
定置網などで獲れても
ほどんど捨ててしまうそうじゃ。
ところが、
このタカノハダイを美味いという人もおる。
実は、春から夏にかけて水温が高い時期は、
タカノハダイが、藻類を食べているので、
非常に磯臭いんじゃが、
秋から冬にかけて、水温が下がると
海底にすむ小型の甲殻類を食べるようになるので、
臭みがなくなるんじゃ。
臭みがないタカノハダイは、
身質や味が非常によく、
刺身にして食べると絶品なんだそうじゃ。
これからの季節、
もしタカノハダイが釣れたら
ションベンタレなんて言わずに、
食べてみるのもいいかもしれんぞ。
ワシは責任とらんがな。