The Burn - Fm yokohama 84.7

釣り博士のマメ知識『「釣りで学べる生物多様性」のウンチク』

博士じゃ。
今週は、「釣りで学べる生物多様性」のウンチクじゃ。
心して聞くのじゃ。

日本列島とその近海には何種類くらいの魚がいるか、
知っておるかのぉ?

『日本産魚類図鑑』によれば、
南北に細長い日本列島周辺の海と川には、
およそ3800種類の魚が棲息する…
と書かれておる。


では、身近な東京湾や相模湾には、
どのくらいの魚が棲息しているのか。

正確な統計資料は見つからないんじゃが、
鉄腕ダッシュでもおなじみの
木村尚さんによると

東京湾には、魚だけでも
700種以上が棲息しているそうじゃ。


東京湾の生態系が豊かなことが分かるのぉ。

とはいえ、残念なことに、
環境の変化によって

東京湾から姿を消してしまった魚もおるんじゃ。

その代表格が、アオギスじゃ。

アオギスはシロギスにそっくりな魚で、
江戸時代から昭和初期までは、
脚立に乗ってアオギスを釣る「脚立釣り」が
東京湾の初夏の風物詩だったんじゃが、
水質汚染や埋立てで干潟が減ってしまった影響で
アオギスは、東京湾から姿を消してしまったんじゃ。

そして、東京湾では、海草の一種アマモが群生する
「アマモ場」もどんどん減ってしまっておる。

かつては東京湾の干潟や
浅場のいたるところにアマモ場があって

アオリイカの産卵場所だったり、
いろいろな魚の稚魚の隠れ家になっていたんじゃが、
魚が安心して暮らせる場所が
どんどん減ってしまっているんじゃな。


釣り人の中には、東京湾のアマモが減ったことで
アオリイカが減っていると感じている人もいるんじゃ。

釣りを楽しみながらも、
海の環境に目を向けてみたり、

釣れた魚について調べてみたりすることも
「生物多様性」を学ぶきっかけになりそうじゃな。
top