博士じゃ。
今週は、アカマンボウのうんちくじゃ。
心して聞くのじゃ。
アカマンボウは、
全長2メートル、
体重270キロほどにもなる大型の深海魚じゃ。
押しつぶされたように平たい円盤型の体で、
見た目はマンボウに似ているが、
実はマンボウの仲間ではないんじゃ。
アカマンボウは、
アカマンボウ目アカマンボウ科に属しておる。
マンボウよりもむしろリュウグウノツカイの方が、
同じアカマンボウ目なので、近い仲間なんじゃ。
その証拠に稚魚の時は細長く、
リュウグウノツカイの稚魚にそっくり。
成長するにつれて、体が円盤状になっていくんじゃ。
アカマンボウの生態は
まだあまり分かっていないことも多いんじゃが、
実は、マグロやメカジキと
同じくらい速く泳げると言われているんじゃ。
見た目はマンボウなのに、
泳ぐのが早いとは、不思議な魚じゃな。
そんなアカマンボウじゃが、非常に美味しい魚で、
刺身にすると、見た目も味もマグロにそっくりだと言われておる。
そうなるとぜひ食べてみたいものじゃが、
なかなか市場には出回ることがないんじゃ。
延縄(はえなわ)などで
マグロに混じって漁獲されることもあるんじゃが、
数も少なく、運搬に適した
発泡スチロールが少ないことなどが理由じゃ。
それなら釣ればいいじゃないか
というのが釣り人のサガじゃな。
狙って釣ることは難しいが、
ゲストで釣れることはあるんじゃ。
三重県沖で今ブームになっている
ジギングでビンチョウマグロを狙う釣り「トンジギ」で、
ときおりゲストで釣れることがあり、
40キロ近い大型もあがっておる。
ただし、釣れてもクーラーには入らないので、
困ってしまいそうじゃのぉ。
いつかアカマンボウを釣ってみたいものじゃ。