The Burn - Fm yokohama 84.7

釣り博士のマメ知識『内臓まで食べられる魚・食べられない魚』

博士じゃ。
今週は、内臓まで食べられる魚と
食べられない魚の違いじゃ。

心して聞くのじゃ。

なるべく鮮度を落とさないために
魚が釣れたら、
すぐに捨てる人も多い「内臓」じゃが、

魚の中には、内臓=「はらわた」まで
食べられる魚もおるんじゃ。


特にはらわたが好んで食べられる魚といえば、
「サンマ」と「アユ」が有名じゃな。

サンマもアユも
塩焼きのほろ苦いはらわたは、
クセになってしまう人も多いことじゃろう。

では、なぜ他の魚では、
内臓ごと塩焼きにしないのか。

それは、ほとんどの魚の胃の中に、
消化中のエサが入っていることが多いからなんじゃ。

ところが、サンマには「胃」がないので、
エサとなる動物プランクトンを
数十分で消化してしまうんじゃ。


しかも、サンマ漁がおこなわれるのは夜間。
サンマは基本的に日中にエサを食べるので、
漁獲したサンマの内臓には、
ほとんどエサが入っていない状態なんじゃ。


ちなみに、サンマの他にも、
イワシやサヨリ、トビウオにも、胃がないんじゃ。

鮎がはらわたまで食べられる理由は、少し違って、
食べているエサが、岩についた藻だからじゃ。

藻は、人間が食べても害がないので、
鮎のはらわたを美味しく食べることができるのじゃ。

食通として知られるあの
北大路魯山人(きたおうじ・ろさんじん)も

「鮎のどの部分が一番美味かと言えば、
はらわたを持った部分である」

と言っておる。

鮎のはらわたは、育った環境・水質や
食べ物によって味わいが変わるので、

内臓まで食べると、
その土地ならではの鮎の味を楽しめるのじゃ。
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