The Burn - Fm yokohama 84.7

新時代の防災術 / アウトドアアドバイザー寒川一さん

おはようございます!ADモーリーです。

昨日のザバーンでは、
焚き火と"サヴォリ"の達人、
アウトドアアドバイザーの寒川一さんをお迎えしました。

(画像は寒川さんのFacebookから)

Q.寒川さんのご出演は2020年4月ぶりです。
 この一年はどのようにお過ごしでしたか?
『プライベートでは三浦半島から鎌倉に引っ越しました。
 ちょっと気分転換も兼ねてなんですけど。
 あとは、焚き火は絶えずやるようにはしています。
 昨日は焚き火カフェを、
 小さなお子様連れの家族といっしょにやりましたよ。』

Q.お店をオープンされたそうですね。
『この1月に僕がアドバイザーとして関わっているUPIが
 表参道に体験型のアウトドアストアをオープンしました。
 お店の中半分が自然そのものになってるんですよ。
 森と沢があって、沢には生物もいます。』


Q.どんなことが体験出来るんですか?
『浄水器を使ったりとか、火起こしの体験とか、
 焚き火なんかも時々やってますよ。
 全て室内で出来るような仕組みになってるんです。』


そんな寒川さんは、今月新しい本を出版しました。

【キャンプ×防災のプロが教える 新時代の防災術】
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Q.この本を出版するきっかけはなんだったんでしょうか?
『今月、東日本大震災から10年を迎えましたよね。
 僕は2012年から
 アウトドアと防災の活動をやってきたんですけど、
 これまでの活動と自分の考えを本にまとめたいなと思い、
 ようやくそれが実現しました。』


Q.本はどういう構成になっているんでしょうか?
『4つの章で構成していまして、
 1つ目が【火と水の確保】
 2つ目が【アウトドア道具とスキル】
 そして3つ目が【避難シュミレート】
 最後が【食事のアイディア】という感じになっています。
 僕も含めてアウトドアをやる人たちって、
 自然のライフラインがない場所で
 衣食住を組み立てるっていうことをしてるじゃないですか。
 物を備えることは散々言われてきていますが、
 それに加えて技術と心を”備わる”。
 そんな思いで作りました。』
 

Q.防災グッズを持っていても、
 道具を使い慣れていないと急な災害では
 対応出来ないかもしれないですよね。

『そうですね。例えば、ガスバーナーの仕組みを
 説明出来る人ってなかなかいないと思いますけど、
 炎の原理とかにある程度頭がいけば、
 火がない時にも他のもので応用することも可能なんです。
 道具だけで終わってしまうと、
 そこに行き着かないですけど、
 こういった事を考えることも重要だと思いますね。』


Q.身近なもので火を起こす方法として、
 牛乳パックを裂いて、繊維をむき出しにして
 燃えやすいようにするやり方を紹介されてますよね。
『「火が起こるムード」っていうのがあるんですね。
 パッと見て火が付きそうっていう
 そういう雰囲気って分かるじゃないですか。
 そこに自分が歩み寄っていくことですよね。
 繊維になれば無駄なく一発で火がつきます。』


Q.避難スタイルというページもありますね。
『コロナになって共同生活っていうのが難しい。
 今後そこが課題になってくるのは
 安易に想像出来るんですけど、
 キャンプをやっている人は
 生活を独立させられるっていうのは強みになりますね。
 最近はオートキャンプも人気があるようで、
 車で快適に過ごせる術もたくさんあるんですよね。
 様々なスタイルを知っていれば、
 前向きに臨機応変に対応出来ます。
 だから色々取り入れられるといいなと思います。』


Q.避難所が密になっても、
 テントや車があって、快適に過ごせる術があれば
 それが強みになるってことですね。
『そうですね。
 災害はいつ起きるか分からない。
 それこそ無限の可能性を考えなきゃいけないから、
 均一的な防災よりかは、
 どんな状況になっても合わせていけるほうがいいですね。』

Q.アウトドアを楽しむ人が増えているのも良いことですね

『今のアウトドアの人気にはビックリしますもんね。
 日本のアウトドア人口は
 まもなく900万人に到達しそうなんです。
 この数が防災に繋がれば凄いことなんですよね。』


Q.他にも「生きるための3要素」っていうのも書かれています。
『よくサバイバルでも言われることなんですが、
 3時間・3日・30日っていう3の法則があって、
 体温を失うと3時間で命の危険にさらされるんです。
 体内に飲み水を3日入れないと、これも命の危機に。
 30日は食料ですね。これを知っていると、
 何を優先すれば良いかが見えてきます。
 まずは体温と水を確保する必要がありますよね。』



寒川さんには
リスナーの疑問にも答えていただきました。


RN ネコマスク
『防災グッズとして
 あると便利なアウトドアギアはありますか?』


『寝袋の下に引くマットってあるでしょ?
 皆さん寝袋の方に注目しがちですけど、
 実は寝袋以上にマットは重要だと。
 「マットに金かけろ!」っていうのは
 先輩とかにいろんな所で言われることですね。
 人の身体の熱っていうのは、
 地面に取られる事が多いんです。
 特に寝る時は身体が地面に接しますよね。
 マットは基本的に空気層なので、
 どれだけ層を保てるか
 というのが重要になりますね。
 他にもあらゆるギアが
 生活を支えるものになり得ます。』

 

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寒川さんありがとうございました!
一家に一冊あると心強い本だと思います。
手に取ってみてはいかがでしょうか?
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