博士じゃ。
今週は、クリスマスと魚のウンチクじゃ。
最近、あるスーパーのCMで「今年のクリスマスはサーモンだ!」
なんて言っておるが、
実は、ヨーロッパを中心に
クリスマスに魚を食べる国は多いのじゃ。
日本では、クリスマスに、「愛」だの「恋」だのと騒いでおるが、
チェコを始め、ポーランド、ハンガリーやドイツの一部で
クリスマスによく食べられるのは、魚の「鯉」じゃ。
クリスマス・イヴの一日、朝から肉を食べずにいると
「幸せを呼ぶ金色の豚」を見ることができる、という言い伝えがあって、
多くのチェコ人が、肉を食べずに鯉料理を食べるんじゃ。
クリスマスが近くなると、あちこちに鯉を売る屋台が出たり、
スーパーに特設水槽が設置されたりして、
鯉を求める人で行列もできるほどじゃ。
鯉は生きたまま持って帰って、
自宅の湯舟でクリスマス・イヴまで泳がしておくのが
昔からの慣わしなんじゃが、
湯舟で泳ぐ姿を見ているうちに
可愛くなって食べられなくなり、
川に放流したということもよくあったそうじゃ。
鯉は、フライにするのが定番で、
内臓やアラをスープにすることもあるんじゃ。
ちなみに、鯉は意外と脂っこくて、胸焼けしやすいので、
マス類など他の川魚で代用する人も多いそうじゃ。
ということは、クリスマスにサーモン……という人もいるかもしれないのぉ。