
博士じゃ。
わしが、うんちくを語る大人気のコーナーじゃ。
心して読むように。
今回は、「年取り魚(としとりざかな)」のウンチクじゃ。
年取り魚は、大晦日の年越しの膳に白飯とともにつける魚のことじゃ。
新年に歳神様(としがみさま)を迎えるにあたって、
豪華な縁起物の料理を並べて祝う意味合いと、
昔は数え年で、誰もが正月を迎えると1歳年を取っていたので、
そのお祝いの意味もあるんじゃ。
年取り魚として、どんな魚を食べるかはその地方によって異なるんじゃが、
全国的に多いのは、塩鮭(しおざけ)と塩鰤(しおぶり)じゃ。
東に行くほどサケが多く、西に行くほどブリが多いんじゃが、
サケとブリを分ける東西の境界線は、
糸魚川(いといがわ)と静岡を結ぶフォッサマグナに近いというのが通説じゃ。
魚の保存方法と輸送手段が限られていた時代に、
江戸に運ばれる立派な魚がサケで、
上方に運ばれる立派な魚がブリだったというのが、その理由じゃな。
他にも、三陸では子持ちのナメタガレイ、青森ではタラを食べる地域もあって、
地方によって様々なんじゃ。
リスナーの中にも、お正月用のブリを自分で釣ったという者もおるのかのぉ?
うらやましいぞ。
2017年も皆のものが大漁となるよう、わしも祈っておるのじゃ!