The Burn - Fm yokohama 84.7

釣り博士のマメ知識「江戸時代の釣り事情」vol.3

博士じゃ。

わしが、うんちくを語る大人気のコーナーじゃ。
心して読むように。

今月は、釣りが大ブームとなっていた江戸時代の釣り事情をアレコレ紹介していくぞ。

今回は、江戸時代から使われていたルアー「エギ」のウンチクじゃ。

江戸時代の釣りは、エサ釣りがメインだったんじゃが、
イカを釣るためのルアーの一種「エギ」は江戸時代から使われていたんじゃ。

一説によれば、エギが誕生したのは、
今から300年ほど前の薩摩地方、現在の鹿児島県、
または、もっと南の島が発祥の地だという説もある。

船のかがり火として使っていた松明(たいまつ)の燃え殻が海に落ちて、
それにイカが抱きついていたことから考え出されたという話じゃ。

もともとは漁師さんが使う道具で、
漁船をゆっくり走らせながら、
船尾から数本糸を出してエギを引いて釣っていたようじゃな。

エギは漢字で餌の木と書くんじゃが、
その名前の通り、江戸時代のエギは、木でできていたんじゃ。
主にクスノキが使われたんじゃが、
水を吸うと赤くなる性質の桐でも作られていたようじゃな。

形は当時のエギも今とほとんど変わらないんじゃが、
今のように、布巻きや塗りで美しく加工されたものではなくて、
削りだした木のボディを火であぶって、耐久性を増して、
それに磨きをかけて美しい木目を出したり、模様を付けたりしていたんじゃ。

オモリの代わりに六文銭を使って、その枚数で重さを調節していたのが、
いかにも江戸時代じゃな。

餌をまくための糸がついているものもあって、
当時は、魚の切り身が付けていたようじゃ。

ちなみに、江戸時代、薩摩藩ではエギング大会まで行われていて、
あの西郷隆盛もエギ作りの名人だったそうじゃぞ。

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