
押忍!失礼します!
ADのO2(オーツー)です!
7/6(土)の特集コーナーGood To Go!では、
この夏、安全に富士登山を楽しむための高山病対策を特集しました。
登頂率7割といわれる富士山ですが、
その途中の8合目の救護所を訪れる方のほとんどの理由が
「高山病」だそうです。
つまり多くの富士登山者が悩まされているのがこの高山病。
実は、ザバーンチームも一昨年の富士登山で、
全員が高山病になりました。
「高山病=頭痛、吐き気」というイメージが強いかもしれませんが、
それだけではありません。
そもそも高山病というのは、
酸素が薄い高山で体内の酸素が不足したことにより出る症状で、
高山病の初期症状は、
通称「山酔い」といわれるように
お酒を飲んで気持ちがいいボーっとした状態だったりするんです。
また、人によっては、
「寝不足かな」と感じるようなダルさを感じたり、
爪の色が悪くなったり、顔色が悪くなったりと
初期症状は、人それぞれ。
初期症状に気付かずに放っておくと、
やがて頭痛や吐き気に襲われ、
さらに症状が進むと、脳や肺に水がたまり、命の危険もあるとか。
一昨年、ザバーンチームで富士登山に行った時も、
登りながら「これ高山病かな?疲れてるだけかな?」
なんて言っていましたが、既に高山病の初期症状だったんですね。
そして、宿泊する山小屋に着いて、一安心したのも束の間、
睡眠中に、頭痛や吐き気など症状に悩まされました。
実は、山小屋での睡眠中に高山病の症状が悪化する人が多いそうで、
これは、寝ている時に呼吸が浅くなって酸素が不足したり、
また、山小屋に人が多くて、酸素濃度が低くなっていることが原因なんだとか。
ちなみに、高山病には年齢や体力は関係ありません。
むしろ体を鍛えている人の方が、
筋肉が使う酸素の量が多く、体内で酸素が不足するので、
高山病になりやすいとも言われているそうです。
では、高山病にならないためにはどうすれば良いかというと…
☆高山病の初期症状にしっかり気づいて、悪化する前に対策をとる
☆ゆっくり歩く
☆体力を落とさないためにも、行動食などこまめなエネルギー補給
☆登山中は湿度も低く呼吸の回数が増えるのでこまめな水分補給
☆自分にあった呼吸法や歩き方を身につけること
特に重要なのが「呼吸法」。
標高が高い富士山では、酸素が少ないので、
血中の酸素濃度が下がります。
これが、高山病の原因。
さらに、運動で体が酸素を使うと、もっと血中酸素濃度は下がります。
では、酸素缶を吸えばいいのではないか?
確かに、酸素缶を吸えば、その間は血中酸素濃度は上がりますが、
それは、缶の酸素を吸っている2分間くらいの時間だけのこと。
またすぐに血中酸素濃度は下がってしまいます。
ところが、運動中でもあっても、しっかりとした呼吸法を身につければ、
体内の酸素濃度をあげることができるんです。
では、いったいどういった呼吸法がいいのか?
これを、実際に富士山の環境を再現した中で、
試しながら体験することができるのが、
今回紹介した「株式会社ミウラ・ドルフィンズ」の低酸素室です。
ここは、先日、80歳で3度目のエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さんが
トレーニングのために作ったという施設で、
低酸素室では、
酸素の濃度を調節することで、
標高6000m相当の酸素環境までシミュレートすることが出来るんです。
つまり、この低酸素室で高山病の初期症状を体験して、
どういった呼吸をすれば血中酸素濃度を上げることができるのか、
自分に合った呼吸法を学んで、
実際の富士登山の時に高山病対策がとれるというわけです。
今回は、トレーナーの安藤真由子さんの指導のもと、
富士山と同じ酸素環境で高山病対策を学べる「富士山テスト」を受けてきましたよ。
まず問診を終えると、
血中の酸素濃度が測れる器具を使って、
通常の状態での血中酸素濃度測ります。
通常は98%くらい。
呼吸を止めても…
その値は95%を切る事はありませんでした。
その後、低酸素室でのテストとなります。
低酸素室の中は、富士山の頂上付近と同じ濃度。
下界で20%ほどある酸素は、富士山山頂では13%ほどになりますが、
この部屋の中の酸素濃度も13%ほどです。
この部屋の中で、高山病の基礎知識はもちろん、
「自分に合った」呼吸法や歩き方などのレクチャーしてもらいます。
ですが…この低酸素室に入って、話を聞いているだけで…
呼吸をとめても95%を切らなかった血中酸素濃度が、
どんどん下がって行きました。
すると、ボーっとしてきたりと、いわゆる「高山病」の初期症状がでてきます。
「これが高山病だったのか」という感じです。
さらに軽い運動をするだけで、
血中酸素濃度がどんどん下がって行きます。
今度は、呼吸を意識して軽い運動をします。
自分の血中酸素濃度を見ながら、
実際にいろいろな呼吸法を試してみて、
自分に合った呼吸法を見つけることができるわけです。
すると… 60%台まで下がっていた血中酸素濃度が、
80%台後半にまであがっていきました。
呼吸の仕方だけで、こんなに変わるのが不思議です。
この呼吸法を実践出来れば、
体内の血中酸素濃度を高く保てるので、高山病を予防できそうですね。
この富士山テストは完全予約制だそうで、
電話03-3403-2061かHPのメールフォームから申し込みできます。
ぜひ今年の富士登山を予定されている方は、
楽しく安全な登山の為にも事前に行ってみて下さい!