
博士じゃ。
わしが、相模湾の旬の魚と釣り方のうんちくを語る大人気のコーナーじゃ。
心して読むように。
今日は、「ニベ」じゃ。
ニベをシログチ(=イシモチ)と混同している人も多いと思うが、厳密には違うんじゃ。
「ニベ」にはエラ蓋上部の黒斑が無く、
「イシモチ」は全体に銀白色じゃが、
「ニベ」はウロコの先端に黒っぽい細かな斑点があるんじゃ。
潮通しの良い砂地や泥地を好み、
ゴカイなどの環形動物や甲殻類、小魚などを食べ、
大きなものは40センチ前後になるんじゃ。
相模川の河口部や大磯や平塚などの港湾、サーフからの投げ釣りの対象魚としては、
シロギスと同じくポピュラーじゃ。
カマボコなど、練り製品の原料として使われることが多いが、
タイに似た白身で、刺身はもとより、煮付けや塩焼きにすると美味しいんじゃ。
ちなみに、接着剤として用いられていた「ニカワ」は、
「ニベ」の浮き袋を煮詰めて作られたものじゃ。
「にべもない」という言葉はここから来ているんじゃな。