
スタッフの赤ワインです。
日本ダッチオーブンライフ振興会理事長、
中山千賀子先生のダッチオーブンレシピです。
今月のレシピは、クリスマスにもピッタリな「カスレ」です。
カスレは、フランスのランドック地方の郷土料理。
料理の語源となった『カソル』という土鍋の産地である
カステルノダリーとカルカッソンヌ、トゥールーズの3つが
発祥の地として有名です。
地域によって入れる食材が少し違いますが、
白いんげん豆と豚の皮や豚スネ肉、羊やガチョウ、ソーセージなどの肉を加えて、
カソルという厚手の鍋で煮込んだ家庭料理です。
カスレには鴨のもも肉のコンフィ(低い温度の脂でゆっくり煮込む)を
添えるのが特徴です。
コンフィは昔、肉を保存する方法として始められた調理法です。
それでは作り方です。
【食材】
骨付鴨もも肉を3~4本用意します。
他には豚スペアリブ4本、ベーコンの塊200g、
玉葱、人参、にんにく、トマト缶詰、白いんげん豆300g、
白ワイン、ブイヨン、グースファット(鵞鳥の脂)を使います。
グースファットを入れるとコクが出て旨味がグッと増します。
【下拵え】
白いんげん豆は水で一晩戻しておきます。
骨付鴨もも肉は、塩、グラニュー糖、ニンニク、タイムをふって一晩寝かせます。
【作り方】
初めに鴨のコンフィを作ります。
ダッチオーブンにラードを入れて80℃になるまで温めます。
(本来は鴨の脂で作りますが今回は手に入りやすいラードを使います)
次に水気をよく拭き取った鴨を、油の中にひたひたに並べる様にして入れます。
ラードの温度を80℃に保って約2時間、ゆっくりと火を入れます。
(80℃以上にならない様に注意)
竹串がささるまで加熱して鴨を取り出します。
出来上がったコンフィは、そのまま油の中で固めて保存ができます。
次に豆の煮込みを作ります。
熱くしたダッチオーブンに、グースファットを少し入れて、
豚スペアリブをカリッとするまでソテーして取り出します。
さらに、ベーコンもカリッと炒めて取り出します。
残った油にグースファットを少し足して、
玉葱、ニンニク、人参のスライスをしんなりするまで炒めます。
ここにソテーした豚スペアリブとベーコンを戻して白ワインを振ります。
さらに、トマト缶、白いんげん豆を加えてブイヨンを注ぎ、
フタをして90分煮込みます。
いんげん豆が柔らかくなったら、
塩胡椒で味を整えて、水分が多い時は煮詰めます。
最後にこの煮込みの上に鴨のコンフィをのせて、
パン粉を少しふりかけてフタをします。
下火は極弱火、フタの上には炭を載せてパン粉に焦げ目がつくまで焼けば、
出来上がりです。
一人分ずつ、取り分けて頂きます。鴨のコンフィはとろける様に柔らかく、
豆の煮込みは濃厚で滋味深く、豊かな味でとても美味しいです。
クリスマスのディナーにもピッタリです。
是非挑戦してみて下さいね。