
スタッフの赤ワインです。
日本ダッチオーブンライフ振興会理事長、
中山千賀子先生のダッチオーブンレシピです。
今月のレシピは、「七面鳥のロースト」です。
中山千賀子先生によると、
日本では、クリスマスに七面鳥を食べると思っている人が多いのですが、
欧米では、クリスマスに食べる御馳走はガチョウ。
一方、七面鳥を食べるのは、あまり日本では馴染みがありませんが、
感謝祭(サンクスギビングデイ)。
1620年のアメリカで、
今のマサチューセッツ州ケープコッドにあるプリマスロックという岩場に、
メイフラワー号が辿り着きました。
その時の積み荷の記録の中に『大きさの異なる鉄鍋2~3個』とあるので、
これが最初のダッチオーブンだったかもしれません。
辿り着いた102人の移民達は、半年も経たないうちに次々と飢えと病気で死んで、
生き残ったのは、わずか54人でした。
その彼らの命を救ったのが先住民(ネイティブアメリカン)です。
彼らはトウモロコシを育てて収穫する事を教え、
パンの作り方、鳥や魚の捕り方を教えて移民達の命を救ってくれました。
彼ら先住民に感謝の気持ちを伝える為に始まったのが感謝祭で、
現在では11月の第4木曜日と決められています。
そんな感謝祭が近いということで、今回は、七面鳥のロースト。
この七面鳥のローストは、
2002年に行われた、第一回『日本ダッチオーブンコンテスト』で
中山千賀子先生が優勝した時の料理なんだそうですよ。
それでは作り方です。
■食材■
ダッチオーブンに入るサイズの七面鳥を1羽使います。
(中山千賀子先生は、約6kgの冷凍物を購入して、冷蔵庫で1週間かけて解凍)
後はスタッフィングとして豚ひき肉500g、玉葱2個、生のパセリとタイム、
フランスパン1本分と卵1個、バター1箱、シェリー酒、塩胡椒を用意します。
■作り方■
初めに七面鳥のお腹に詰めるスタッフィングを作ります。
スキレットにバターを半分溶か玉葱のみじん切りを入れて炒めます。
7~8分炒めてしんなりしたらボールに取り出します。
同じスキレットに豚ひき肉を入れて炒めます。
色が変わったら七面鳥のレバーとハツ(みじん切りにして)を加えて炒めて、
これも玉葱のボールに加えます。
さらに細かくほぐしたフランスパン1本分、タイムとパセリのみじん切り、
卵1個、シェリー酒を加えます。
そして、塩胡椒でお好みの味に整えながら、スタッフィングをしっかり混ぜ合わせます。
(しっかり混ぜていくと全体の味が良く馴染みます)
次にこのスタッフィングを七面鳥のお腹と首の2ヶ所に詰め込んで行きます。
しっかりと手で押さえながら詰めたら、
最後にたこ糸を通した針で、中身が出て来ない様にしっかりと縫い合わせます。
ポートリーレーサーという専用のコイルで止めても便利です。
これで下拵えが出来ました。
次にプレヒートしたダッチオーブンに、コゲ付き防止の(香りも良い)セロリをひいて、
この上に七面鳥をのせます。
そして溶かしバターをぬって塩胡椒をふります。
玉葱を半分に切って一つ入れておけば、
これが溶けて自然にグレービーソースとなります。
今回は七面鳥が大きくてフタがしまらないので、
同じ大きさのダッチオーブンを貝合わせにしてのせて、フタのかわりにします。
下火は弱火、フタの上には炭をのせて約3時間ローストします。
炭ののせ方のポイントですが、
初めはダッチオーブン全体を温めるのに多めに載せて、
後は焦げ付かない様に徐々に炭をへらしていきます。
途中で1時間毎に、七面鳥に溶かしバターを塗りながら焼き上げていきます。
焼き上がった七面鳥は、ゴールデンブラウンにパリッと焼き上がります。
水分を逃がさないダッチオーブンの底には、
美味しいグレービーソースが自然に出来上がっています。
切り分けて頂くと、淡白な肉がとてもジューシーに仕上がっていて、
スタッフィンッグは、ハーブとシェリー酒の良い香りで、本当に美味しいです。