博士じゃ。
今月は、旬の魚と釣り方のうんちくはお休みして、
特別企画「誰でも釣れるフライフィッシング講座」じゃ。
4回目の今日は、「キャスティングの基礎」じゃ。
基本的に、魚は岸寄りの駆上がり、
つまり、深場から浅場へと底が傾斜して坂のようになっている所にいるんじゃ。
だから、遠くまでフライを飛ばしたからって釣れるわけじゃない。
ロングキャスト(遠投)よりも、魚がエサを待ち受けているポイントに、
フライを確実にプレゼンテーションするコントロールテクニックが肝心じゃ。
フライキャスティングの一連の動作は、
まず、リールから必要量のフライラインを引き出し、
前方にラインを伸ばすフォワードキャストと、
後方にラインを伸ばすバックキャストを繰り返しながら、
ラインを徐々に伸ばし、
最後に目標のポイントにフライをプレゼンテーションすることじゃ。
写真で解説しよう。
リールからラインを引き出して、ロッドをピックアップ。
バックキャスト。
後方にラインを飛ばす。
ロッドの角度は1時でしっかり止める。
フォワードキャスト。
前方にラインを飛ばし、空中でループがターンした後にロッドを下げる。
…という具合に、
フォワードキャストとバックキャストのロッドの角度は、
11時から1時が基本。
ついつい力が入って水平に近い9時3時なんて人も見かけるが、
振り過ぎるとロッドの反発力が削がれて、ラインが失速してしまうんじゃ。
心の中で「1、2、3」とリズムを刻みつつ、
力まずにキャストすることが肝心じゃ。
どんなスポーツでも基礎が肝心。
最初はプロショップのキャスティング・スクールに入門するか、
見るからに上手な人に一声かけて教わるのが上達の早道じゃ。
最初はイメージ通りにいかず、イライラすると思うが、
半日ほど練習すれば、それなりに投げられるはずじゃ。
最近では初心者でも簡単にキャストできる入門者用タックルもあるぞ。
ただ、将来のことを考えると、
多少、遠回りしても基礎をしっかりマスターすることも肝心じゃ。
フライは先端にハリの付いたムチを振り回しているようなもの。
帽子とメガネで自分を守ることも肝心じゃが、
周囲にも気を配って安全に楽しみたいの~。
キャストをしっかりマスターして、
こんなところでサーモンを釣るのじゃ!
(カナダ、バンクーバー島ゴールドリバー)
さて、次回、フライ講座の最終回はフライタイイングじゃ。
お楽しみに!