
博士じゃ。
久しぶりじゃのぉ。
釣りに行けない間に、
魚に関する知識を深めたいというおぬしのために、
わしが、相模湾の旬の魚と釣り方のうんちくを語るぞよ。
心して読むように。
今日は、「ニザダイ」じゃ。
ニザダイは、宮城県以南に広く分布し、磯釣りではお馴染み。
主に海藻を食べているいるようじゃが、
エビなどの甲殻類やゴカイなどの多毛類も食べるんじゃ。
尾の付け根に斑点があり、そのうち3つが目立つので、関東では「三の字」、
関西では体型がカワハギに似ていて黒いので「クロハゲ」などと呼ばれているんじゃ。
専門に狙う釣り人は稀じゃが、
船のイサキや磯からのメジナ釣りの外道としてお馴染みで、
大きなものは40センチを超し、
引きが強く、ファイト中に頭を振るのでニザダイだとすぐに分かり、
がっかりすることも多いんじゃ。
関東では磯臭いので魚屋さんの店頭に並ぶことは滅多にないが、
冬場は臭みが少なく、釣りたては刺身にすると透明感があり、
コリコリした食感で美味しいんじゃ。
ただ、時間が経つと徐々に磯臭くなるため、
香辛料をたっぷり利かせたアンカケや煮込などがおすすめじゃ。