今日は横浜市戸塚区にあるぬのかわ犬猫病院院長
布川康司先生にワンちゃんに関するお悩み・ご相談にアドバイスをいただきました。
<今日のメッセージ>
ラジオネーム: わんわん さん
2歳9ヶ月・オスのトイプードルを飼っています。
パテラのグレード2と診断されて、
アンチノールというサプリを毎日飲んでいますが、月に一度ほど、脱臼してしまいます。
散歩は出来るだけ土や芝生・砂利の道を歩かせるようにしていますし、
獣医さんのアドバイスで、散歩前後に脚のマッサージとストレッチをしています。
筋肉をつけることが大事だと言われましたが、ドッグランで走らせる事などは必要でしょうか?
過去に走った直後に脱臼したことがあり、
思いっきり走らせてあげたいけれど、脱臼が怖いです。
また、脱臼した後のお散歩は時間を減らすなど配慮が必要ですか?
他にもパテラを進行させないためにやったほうがいいこと、
やらないほうがいいことがありましたら教えて下さい。
<布川先生のアドバイス>
・パテラとは、
膝のお皿(膝蓋骨)の本来収まっている溝(滑車溝)のところから脱臼してしまう病気です。
・原因は、先天性と後天性があります。
先天性には、遺伝的に起こりやすい犬種や、
股関節から膝蓋骨の人体の付着部までの
アライメントの整合性が失われる要因が挙げられています。
後天性には、飛び降りや転倒などの何らかの外力で、
過度の負荷がかかることによって脱臼が誘発されます。
・脱臼の程度によって4つのグレードに分類されます。
わんわんさんのワンちゃんは、グレード2とのことですが、
これは時々脱臼するが、正常な位置に戻ることができ、正常値においてはグレード1と
比較的差異がない状態であることがこのご質問から伺えます。
私どももグレード3に移行すれば、外科手術を進めているので、
グレード2は内科的管理ができる臨界点です。
・内科的管理の4つのポイントをお伝えします。
⑴体重管理
主治医の先生と相談して、適正体重を決めましょう。
トイプードルなのでおそらく3.5〜4kg前後だと思います。週に1回は体重測定をして、
もしおやつをあげる習慣があるのならば1日の摂取カロリーの1〜2割にし、
その分、主食の量を減らしましょう。
⑵運動・安静・療法管理
突発的な激しい運動やくるくる回る動作は、
膝に負担がかかるので、なるべくさせないようにしてください。
また足が滑ると脱臼を誘発するので、フローリングの床には、
滑り止めのマットを使用するなどして生活をするよう心がけて下さい。
ジャンプをする際に脱臼することもあるので、段差には踏み台やスロープを設置しましょう。
ワンちゃんは7対3の割合で前肢の力が強いので、
同じ時間に散歩をするなら、上り坂を入れると後肢の筋力アップに繋がります。
また、マッサージなども有効です。ただし、痛みがある時は安静が必要です。
⑶消炎鎮痛剤の投与
パテラの場合、脱臼して元に戻る時に、お皿の骨と大腿骨が擦れてポキっと音がします。
これを繰り返すと関節炎を起こし、炎症や痛みを伴うので、
消炎鎮痛剤を投与して苦痛をとりましょう。
⑷サプリメントの投与
上記の3つが上手に管理されていく為に、
関節のサプリメントの投与が良いと言われています。
その中で、アンチノールはニュージーランドの貝から抽出されたEPA・DHAなどの
オメガ3脂肪酸を含むもので、当院でも患者様から評価が高いサプリメントです。
実は私も膝を痛めてから、人間用を服用しており、
今では週2回の休みの日には10kmずつ元通りに走れるようになりました。
・以上主治医の先生と相談しながら、結果が出せるよう毎日心がけて下さい。
<布川先生のセレクト>
Soul Dracula / Hot Blood
<ぬのかわ犬猫病院 ホームページ>http://www.nk-inuneko.com/
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これまでには、、、
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初めてワンちゃんを飼うのですが、気をつけるべきことは?
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