今日は横浜市戸塚区にあるぬのかわ犬猫病院院長
布川康司先生にワンちゃんに関するお悩み・ご相談にアドバイスをいただきました。

＜今日のメッセージ＞　
ラジオネーム：はとさん
フレンチブルドッグ3歳の男の子、2歳の女の子、
ラブラドールの6ヶ月の男の子と暮らしています。
ご相談は毛の色、抜け毛についてです。
フレンチブルドッグ3歳の男の子の毛質が悪くなっており、怒られると毛が抜けます。
考えられる原因・対策をお聞きしたいです。
フレンチブルドッグ3歳の男の子が先住犬です。元々は黒い毛でつやつや。
ドッグランに行っても「毛艶がいいね！」と褒められるくらいでした。
1年経ち、毛の色が少し茶色くなってきました。
病院でも何も言われず、メラニンや叔母の方にフォーンがいるので、
「その遺伝かな？」と思っていました。
そして、2歳の頃、女の子のフレンチブルドッグを家族に迎え数ヶ月。
女の子がヒート（生理）を迎えてから、先住犬の男の子が食欲低下。
ヒートの時は興奮してしまいほとんど食べませんでした。
ヒートが収まれば普段通りになるので、あまり心配はしていませんでした。
それから1年、現在3歳１ヶ月。
あきらかに毛質が悪くなり、抜け毛が増えました。
自分で引っ掻いてかいて抜けたり、何もせずに抜けるのではなく、
うちの主人に怒られると毛が束に抜けるようになりました。
以前から主人に怒られると毛が抜けることはありましたが、
抜けても地肌が見えることはありませんでした。
ですが、今年あたりから毛が薄くなり、怒ると束で抜け、肌が見えるようになりました。
最初の頃と比べて、家族と一緒の時間も減り、ストレスもあるのかと思います。
家の中ではなかなか構えず、寂しい思いもさせているので、
遊び相手にもなると思いラブラドールの子も家族に迎え、家の中でも楽しく遊んでいます。
ドッグランにも週1で行くようにしています。
そのラブラドールの子が来てからは、ご飯もきちんと食べるようになりました。
3匹の中では先住犬であるフレンチブルドッグの男の子を優先するよう意識もしていますし、
主人からも一番可愛がられており、主人の腕で一緒に寝ています。
一度病院で検査はしてもらいますが、
私の方ではストレスと栄養不足の面でケアしていこうと考えています。
他にも考えられる点や、栄養面でのおすすめ食事・献立など対策を教えていただきたいです。
よろしくお願い致します。

＜布川先生のアドバイス＞
・フレンチブルドックは、非常に感情が豊かで、外的要因に順化する能力が高いイメージがあり、
   その気質ゆえにストレスを溜め込みやすい犬種と我々は感じています。

・今回の脱毛の相談に関しては様々な要因が考えられますが、通常の皮膚病ではない印象を受けます。
   フレンチブルドックの通常の皮膚病は、痒みや発赤を伴う場合が多く、
   掻くことで脱毛することがほとんどですが、
　はとさんの子は痒みがなく脱毛しているという事からも違和感を覚えます。

・原因として考えられる事の1つ目は、栄養性のもの、つまり不足するものがある可能性があります。
   フレンチブルドックは消化管の病気になりやすく、
   食べたものの栄養を消化管からうまく吸収できない病気になりやすい犬種の1つです。
   2つ目は内分泌疾患。これはホルモンの病気です。
   犬種特有で、ストレスを我慢したり、脳内の下垂体という部分の腫瘍のために、
   副腎という器官からストレスホルモンが過剰に放出され、
   皮膚と毛に影響が出て脱毛してしまう病気で、「クッシング症候群」という病気の疑いがあります。
   また、他のホルモン分泌の異常等も関与することがあるので、検査が必要と考えます。

・いずれにせよ、早めに主治医の先生の検査を受けて、原因の除去を考えていただき、
   はとさんのできるケアを明確にすることが最重要と考えます。

＜布川先生のセレクト＞
熱くなれ / 大黒摩季

＜ぬのかわ犬猫病院 ホームページ＞http://www.nk-inuneko.com/

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