今日は横浜市戸塚区にあるぬのかわ犬猫病院院長
布川康司先生にワンちゃんに関するお悩み・ご相談にアドバイスをいただきました。
<今日のメッセージ>
ラジオネーム:ゆきのさん
先日3月11日で東日本大震災の発生から10年が経ちましたが、
災害に遭うと、その恐怖心からストレスの症状が表れるワンちゃんも多いとお聞きしました。
災害のストレスを受けたワンちゃんに見られる主な症状や、
それらの症状を見つけた時に飼い主さんはどのようにワンちゃんに接するのが良いのか、
今後どういった点に注意してあげれば良いかを教えてください!
うちでもワンちゃんを飼っているので、今後のためにも知っておきたいです。
<布川先生のアドバイス>
・ワンちゃんの被災後のストレス、いわゆる「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」。
海外での報告によれば、虐待や戦地への配備は、ワンちゃんに大きな心の傷を残し、
特に戦地に配備されたワンちゃんの5%がPTSDに苦しむことが報告されています。
・ワンちゃんがPTSDから回復することができるか否かは、
研究者の見解では分からないのが現状です。
・ワンちゃんはPTSDを引き起こす物事を受け入れることができるかもしれませんが、
混乱状態になったり、心が引き裂かれる可能性はあると言われています。
・人間の場合は、薬物療法と認知療法や暴露療法などが行われますが、
ワンちゃんは人間と異なり、情報を論理的に解釈する訳ではないので、
効果については不明です。
・ワンちゃんのPTSDの実際の症状としては…、
⑴物音に過敏になる
⑵食欲減退や嘔吐・下痢など
⑶血尿
⑷異常行動(攻撃的になったり、不適切な排泄行為をする)
⑸怯えて震えていることが多くなる
⑹分離不安で飼い主と離れたがらない
⑺持病の悪化
などが挙げられます。
・ワンちゃんは人の行動や表情よく見ています。
人がパニックになっているとワンちゃんもパニックになってしまうので、
まず自分が落ち着いてください。
・人間は、大きな恐怖体験の克服は長い時間がかかる場合が少なくありません。
ワンちゃんも同様と考えられます。
・パニックに陥りそうな時は、決して焦ってはいけません。
ワンちゃんに安心感を与えることが大事です。
具体的には…
⑴ワンチャンのそばで、優しく「大丈夫!」「大丈夫だよ!」と声をかけてあげる
⑵体を優しく撫でたり、抱っこしたりする
⑶自分が守っていることをワンちゃんに伝えるよう行動する
・また、もし被災した場合、避難所生活をしなければならないことを考えて、
準備しなければならないことを挙げておきます。
⑴排泄の始末と匂いや毛の始末をきちんとすること
⑵吠えないようにすること
⑶リードに繋ぐ訓練をすること
⑷ノミ・ダニの予防、ワクチン接種をしっかりして、
病気をうつさない、あるいはうつされないようにすること
⑸他の人や犬に慣れること
⑹食事はドライフードを主体で食べられるようにすること
⑺避妊・去勢をして、マイクロチップ入れておくこと
などが重要です。
・被災する事はどの人でもどのワンちゃんでも起こりうることなので、
以上のことをしっかり気をつけて常に準備を怠らないように心がけてください。
<布川先生のセレクト>
THE DAY / ポルノグラフィティ
<ぬのかわ犬猫病院 ホームページ>http://www.nk-inuneko.com/
ハマポチでは、あなたからのお悩み相談メッセージをお待ちしております!
これまでには、、、
ワンちゃんも乗り物酔いをするんですか?
初めてワンちゃんを飼うのですが、気をつけるべきことは?
というような質問・お悩みも頂いています。
日頃のふとした疑問、相談など、なんでもOKですよ!
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そして、ぜひワンちゃんの写真と一緒にメールで送って下さい!
メールはr847@fmyokohama.jpまで!