
今日は、横浜市戸塚区にあるぬのかわ犬猫病院
総看護師長の三橋有紗さんにワンちゃんに関するお悩み・ご相談にアドバイスをいただきました。
<今日のメッセージ>
ラジオネーム:いるか雲 さん
私の家では7歳のオスの柴犬を飼っています。
最近食欲が旺盛になってきました。いくらでも食べそうな勢いです…笑。
7歳ということで、シニア犬になってきているかと思います。
歳を重ね、食欲が減る、というイメージはできるのですが、食欲が増えています。
原因は何でしょうか?どう対応すればよいでしょうか?
<三橋さんのアドバイス>
・一般的には、「食欲の低下」=「異常」として認識されやすいですが、
「食欲が旺盛になる」=「異常」かもしれないということには気づかずに、
見過ごされてしまうケースが非常に多くあります。
・そして、7歳=シニア犬のステージに入っているという意識で考えることも大切です。
・シニア期に入ると、運動不足や消化能力の低下だけではなく、
筋力の低下によって食べる姿勢を維持できない、歯周病の悪化で口が痛くて食べられない、
などの理由から食欲が低下することがあります。
・その一方で、食欲が増進する場合は、そういった身体的な老化がまだ現れず、
十分な運動ができている、味の好みが変わり今の食事がとても気に入っている、
など特に異常ではない状況でも起きる事はあります。
・しかし、必ずセットで考えるべき異常なケースは、
大きく分けて認知症と内分泌疾患の2つになります。
認知機能の低下、いわゆる認知症になると満腹中枢の機能が低下することで、
食べても食べても満腹感を感じず、何度も食事を要求するようになります。
しかしそれでも太ったり下痢をしたりしない、というのも特徴です。
・このような認知機能の低下による症状は、何歳になったら出てくると言う明確な基準はなく、
7歳以降から目に見えなくても少しずつ進行していくものです。
・とは言え、今回の7歳でこの症状が出てくる可能性は非常に低いと思います。
それよりも年齢的に可能性が高くなってくるのがもう一方の内分泌疾患の可能性です。
・糖尿病やクッシング症候群などの内分泌疾患は、
7歳以降のシニア期での発生率が最も高いです。
食欲が増える、水をよく飲む、おしっこも増える、などの症状は異常とみなされず、
見過ごされてしまうことが多いので、病気の発見自体が遅くなってしまうことも多くあります。
・ですが、これらの病気はワンちゃんの寿命にも関わる為、適切な治療が必要な病気です。
・7歳のシニア期に入ったこの機会に、
ぜひ一度健康診断を受けて、かかりつけの先生に相談してみてください。
その結果特に異常がなかった場合は、
中年太りになって関節や心臓に負担をかけないよう適切な運動量を維持すること、
脂肪分の多い食事で肝臓に負担をかけないこと、
などに注意してこれからも美味しくご飯が食べられるように、
お口の中のケアもしてあげてください。
・満腹感を満たしてあげるには、ドライフードをふやかしたり、
硬いままでもお皿の中をお水でひたひたにしてお水も一緒に飲むようにすることもお勧めです。
<三橋さんのリクエスト曲>
Sea of Dreams / MISIA
<ぬのかわ犬猫病院 ホームページ>
http://www.nk-inuneko.com/
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