
今日は、横浜市戸塚区にあるぬのかわ犬猫病院
総看護師長の三橋有紗さんにワンちゃんに関するお悩み・ご相談にアドバイスをいただきました。
<今日のメッセージ>
はじめまして、宮城より毎週楽しみに拝聴しております。
今回ご相談したいのは、今年9月で12歳になるうちのパピヨンです。
ここ最近、急に無駄吠えが多く、自宅兼店舗の理容店の店舗まで吠えが聞こえ、
店の方に行きたいのか扉もカキカキ・・・ガリガリ・・・。
以前はそのような事もありませんでした。
仕事の合間に様子を見にリビングへ行き、私が店に戻ろうとするとまた吠える・・・。
仕事に影響が出たり、犬が苦手なお客様の時はケージに入れますが、
この頃はケージに入れても吠えまくり・・・。
普段はケージに出入りして昼寝したりしているのに・・・。
知らんぷりも試しましたが、ご近所さんからクレーム来そうな勢いで吠えまくりです。
無駄吠えについて何かアドバイスありましたら宜しくお願いします。
<三橋さんのアドバイス>
・注目したいポイントは、12歳というハイシニア期に入ってから、突然無駄吠えが始まった点です。
・通常、若い段階での無駄吠えは、運動不足や要求吠えがメインです。
・今回もそのような原因も否定はできませんが、
年齢的に“認知機能の低下による無駄吠え”という視点で考えていきます。
今までも認知機能の低下については何度かお話しましたが、
今回はその中でも“不安感の増加”と“性格の変化”がキーポイントです。
・目や耳などの感覚機能の能力や認知機能が低下してくると、併せて出てくるのが不安感です。
何か嫌なことや苦手な状況にあると言うわけでもないのに、
えも言えぬ不安が出てくるようになり、無駄吠えや夜泣きなどが増えることが多くあります。
構ってあげることで解消される場合もありますが、1日中構い続けるのは現実的ではありません。
・そこで、飼い主さんが居なくてもワンちゃんが安心できるような環境作りを考えてみます。
まず簡単にできるのは、お気に入りのグッズや集中できる知育玩具を置く方法です。
次に、行動範囲を変える方法もあります。普段部屋の中でフリーにしている子であれば、
あえてサークルなど限られた範囲内におもちゃ・寝床・トイレなどを設置することで、
安心して過ごせることもあります。
逆に普段の行動範囲が狭い子の場合は、行動範囲を広げてみるのも1つです。
今までは行けなかった場所に行けることで、
興味のベクトルが飼い主さん以外の他のものに向くかもしれません。
また、難しいかもしれませんが、飼い主さんの近くにサークルを設置するのも有効です。
しつけ段階の若いワンちゃんにはお勧めできませんが、
不安を抱えて鳴いてしまうシニア犬の場合は、しつけで解決するのは難しくなりますので、
いっそう満足する環境を用意してあげてもいいと思います。
・ワンチャンが苦手な方やアレルギーをお持ちの方もいるので、
難しい面もあるかもしれませんが、1つの方法として検討してみて下さい。
・ただこういった工夫を行っても、ここでもう一つのポイント“性格の変化”によって
うまくいかないことも多いのがシニア期の難しいところです。
今まで甘えん坊で従順だった子が頑固で聞かん坊になったり、
逆に今まで気の強かった子がものすごく甘えん坊になったり、性格の変化が出てくることが多いです。
その中でも1番多いのが、頑固になるという変化です。
今までの諦めがついた物事に対して、なかなか諦めがつかないことが多いです。
そういった場合にはあらゆる対策を講じでもなかなかうまくいかないことが多くなるため、
認知機能の低下による症状を緩和する栄養素を食事やサプリメントに取り入れてみましょう。
・体調だけではなく、こういった性格の変化も出てくるようになり、
戸惑いを感じることも多くなるのがシニア犬との暮らしですが、
そんな変化も飼い主さんが「可愛いなぁ」と楽しみながら過ごせることが
ワンちゃんにとって1番幸せなことです。
うまくいかなくても落ち込まずに笑顔で一つ一つワンちゃんと一緒にトライしてみてください。
<三橋さんのリクエスト曲>
Honolulu City Lights / Keola & Kapono Beamer
<ぬのかわ犬猫病院 ホームページ>
http://www.nk-inuneko.com/
ハマポチでは、あなたからのお悩み相談メッセージをお待ちしております!
これまでには、、、
ワンちゃんも乗り物酔いをするんですか?
初めてワンちゃんを飼うのですが、気をつけるべきことは?
というような質問・お悩みも頂いています。
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