今週は、100年先もつづく 農業の普及に尽力されている「坂ノ途中」に注目!今夜も京都からお越しいただきました!「株式会社 坂ノ途中」代表取締役 小野邦彦さんです!

京都市が選ぶ「これからの1000年を紡ぐ企業認定」第1回認定企業にも選ばれている小野さんの会社「坂ノ途中」。「100年先もつづく、農業を。」をビジョンに、2009年から、環境負荷の小さな農業に挑戦する新規就農者や若手農家と提携して、農薬・化学肥料不使用で栽培された農産物の販売を行っていらっしゃいます。さらに、小野さんご自身も足を運んでいる　東南アジアのコーヒー農家との持続可能なコーヒーづくりも手掛けられています。

今夜は、「坂ノ途中」の小野さんご自身について伺いました!

とってもユニークな小野さんのお話。放送ではご紹介できなかった「坂ノ途中」を始めるきっかけについてなど、下記の音声配信でたっぷりお届けしています。

　月曜日から水曜日まで、「坂ノ途中」の事業についてご紹介してきました。「環境負荷の小さな農業に取り組む人たちを増やすこと」をと、2009年から京都を拠点に、全国の約400もの環境負荷の小さな農業に挑戦する新規就農者や若手農家と提携して、農薬・化学肥料不使用で栽培された農産物の販売を行っていらっしゃいます。そんな「坂ノ途中」代表取締役の小野さんは、奈良県生まれで、京都大学総合人間学部卒業。学生時代は、大学では「文化人類学」の研究をされていらっしゃいました。小田さん曰く「文化人類学って、こう、西洋近代のなんか価値観以外の文化とか社会から世界を見てみようよ、周りの、自分の馴染みがない文化とか社会にどっぷり入り込んでみようよ、みたいな感じなんです。で、そういう感覚からしてみると、この西洋近代の価値観みたいなのって、選択肢の1個でしかないよね、みたいな。他の暮らし方とか人生ってあるよね、みたいに思うわけですね。」小野さんは、バックパッカーとして上海からイスタンブールまで陸路で行く旅をしたりしていたそうですが、子どもの頃から環境問題に関心があった小野さんは、世界の遺跡を見て、よく考えたら遺跡って、社会が終わった残骸なんだと思われたと。人間の歴史はずっと続いてきたように感じていたけど、そうではなく人間は世界のあちらこちらで社会を終わらせてきたんだと。その連続が歴史であって、ほっといたら続いていくと思ってたけど、そうではなく、ほっといたら社会って終わってしまうと感じたそうです。そこで、小野さんは、もう少し環境に配慮した社会にシフトした方がいいのではないかと思い、そういう意味で言うと農業は、ちょうど人と自然環境とのこう結び目にあるようなものであり、どんな農業を選ぶかというのが、その社会の自然環境に対する態度が現れてると。そこで大学の時に、環境への負担の小さい農業を広げるみたいなのをテーマにして、将来起業しようと思われたとお話されていました。ただ、卒業後、2年余りの外資系金融機関での”修業期間”を経て、2009年「株式会社坂ノ途中」を設立されました。

そして、小野さんの「坂ノ途中」が目指すのは、単なる有機野菜の販売ではありません。小野さんが語る「持続可能な社会」とは、時間的（未来の世代へ負担を先送りしない）にも、地理的（他国の不当な労働に依存しない）にも「遠くとの公平性」が保たれている状態。「海の向こうコーヒー」でも提案されている「遠くに想いを馳せる、想像力」が大切だとお話してくださいました。
　そんな「坂ノ途中」を支える社員のみなさんもとてもユニークな経歴の持ち主ばかりです。この多様性が、既存の常識にとらわれない発想や事業を生み出す原動力となっているのではないかとのこと。また、国内外の農家や専門家と「学び合う姿勢」でつながり、それぞれの知見を共有することで、新たな価値を創造し続けていらっしゃいます。

今後の取り組みとして、現在ラオスで始まっている国連世界の世界食糧計画・WFPとのコラボプロジェクト。「ワールド・フード・プログラム」と手を組み、現地の栄養状態の改善などから、高品質なコーヒー栽培支援へ長期的につなぐ取り組みが始まっています。その日本版がいよいよ始まりそうだと小野さんはお話してくださいました。
「坂ノ途中」で連載されている小野さんのコラム「小野のフィールドノート」もぜひ覗いてみてください。

小野さんたちが全国の新規就農者や若手農家のみなさんと共に手掛けている旬のお野菜は、「坂ノ途中」のECサイトから購入することができます。お勧めは「旬の野菜」セット。神奈川県内では横浜・川崎の一部では送料がお得な自社配送もされています。もちろん、「海の向こうコーヒー」や完熟コーヒーチェリーから作られた「カスカラ」の加工品、「坂ノ途中」のスタッフがお勧めする調味料やフルーツなども購入することができます。お野菜レシピや農家さんの紹介など、情報満載のホームページもぜひ覗いてみてください。

また、京都には、「坂ノ途中」で扱っているお野菜を食べることができる京都の烏丸御池、「新風館」の中にある、坂ノ途中と鴎来堂のコラボレーション店舗。「本と野菜 OyOy」。京都・東寺から九条通を挟んで南に坂ノ途中のちいさなちいさな八百屋さん「坂ノ途中soil」もあります。ぜひそちらにも立ち寄ってみてください。

株式会社「坂ノ途中」
https://www.on-the-slope.com/
株式会社「坂ノ途中」Instagram
https://www.instagram.com/sakanotochu
株式会社「坂ノ途中」 X
https://x.com/saka_no_tochu
「海の向こうコーヒー」
https://uminomukou.com/

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