
今週は、昨年2月にGakkenから発売された本
「新時代の教養 選挙、誰に入れる? ~ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと。」を紐解きながら、お届けしています。
今夜もスタジオには、「株式会社Gakken」出版・コンテンツ事業本部 小中教材編集課の中村円香さんをお迎えしました。
「選挙、誰に入れる?」は、もともとは、2022年に図書館や学校図書用の本として制作された
「SDGs時代の正しい主権者になろう いつか選挙に行く 君に知っておいてほしいこと」全3冊の中から、税金、社会保障、給与、エネルギー、多様性、選挙のあり方など、政治を考えるうえで大事なところをぎゅっとまとめられた一冊です。
中村さんもお気に入りで、大人の皆さんにも読んで欲しいと言っていたのが、本を監修されている東京大学教授 宇野重規さんによる「はじめに」。民主主義とは何か、選挙って何のためにあるのかというのがとても分かりやすく書かれた名文となっています。実は、この文章、前の本「SDGs時代の正しい主権者になろう いつか選挙に行く 君に知っておいてほしいこと」の終わりにあったものをそのまま使い、イラストレーターさんに絵をたくさん入れていただいて絵本調にして再編集されています。
宇野教授は、この本のコンセプトにととても共感されたということで、教授との話し合いで大切にされたポイントとなっているのが、様々なテーマ、例えば税金、社会保障、エネルギーなどを紹介するにあたり、世界の国々と日本とをデータで比較すること。ただ単に選挙で争点になるテーマを知るだけではなく、読む人、自分だったらどう考えるかなという、自分の考えを育てるためにも、いろんな考え方を知る必要があると思い、日本のの中だけの色んな意見を知って考えているよりも、世界に目を広げると、日本とは違う政治のやり方をしている国がたくさんあり、その結果、社会はどうなっているのかという例が山の様にあるので、比べるだけでもすごく面白いのではないかということでした。
また、小中学生向けに政治について知識の本を作るにあたり、読者にこういう考え方にになってほしいみたいな誘導する本にはしたくないという点も、宇野教授と中村さんがとても大事にしていたポイントということで、世界の国々と比べることで広い視野で考えて欲しいという想いが込められています。
お話は、消費税から世界の税金のお話へと広がり、ハンガリーのポテトチップス税のお話など、イラストがふんだんに使われ、とても親しみやすく、楽しく様々な事をしることができ、各国と日本のデータを比較することで、政治課題への理解を深める構成になっているので、単なる知識の羅列ではなく、読者自身の考えを育むことを重視されています。
各章末尾には、書き下ろしの「教えて!宇野先生!」のコラムや「考えてみよう政治の論点」コーナーでは、多角的な意見が提示され、自分だったらと選挙で選ぶ時のポイントもつかめるようになっています。また、テーマの構成も、消費税、税金一般、医療費といった順序にも、より読者が自分事として考えられるように工夫され、消費税率の比較から国民負担率、社会保険料、医療費へと繋げることで、日本の制度の特性を理解しやすくしてくれているのも、大人が読んでもうれしいポイントでした。
編集を担当した中村さんの想い、宇野教授と大切にされたポイントについては下記の音声配信でぜひ!
0章の「そもそも、政治って何?」という問いに、「お金の使い方を決めること。」とあって、 大人からしたら、「そうでした!」 と、基本に戻れるポイントも多く、「投票した候補者がいない場合は、どうすればいいの?」や「投票しない」という選択はダメ?」「若者の投票が社会を変える?」など、 選挙の時に、もやっと思っていたことにも応えてくれているだけに、18歳になって選挙権をもった方はもちろん、大人のみなさんにもぜひ読んで欲しい1冊です。
Gakkenの「新時代の教養」シリーズは、累計81万部超える大人気シリーズ! 今年の参院選を前に、ぜひ、「選挙、誰に入れる? ~ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと。」を読んでみてください。
Gakken/
新時代の教養 「選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと。」
https://hon.gakken.jp/book/1020578100
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