今週は、「作曲された時代による演奏の違い」についてお話をしていただきました。
クラシック音楽で一般的に演奏される作品には、バロック音楽、古典派音楽、ロマン派音楽、近代音楽、現代音楽がありますが、それぞれの時代によって、演奏の仕方にはどのような違いがあるのでしょうか。
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<表現に関する区分> 時代が進むにつれて「線」→「色」
大まかに言うと、「線による表現」と「色による表現」に分けて考えることができます。
🎵 線による表現/バロック音楽・古典派音楽・ロマン派音楽
線(フレーズ)は、時代が進むにつれて、次第に長くなっていく傾向があります。
メロディーの連なりや美しさ、そして和音がどのようにつながっていくのかを大切にしながら、音楽の感情を表現します。
🎵 色による表現/近代音楽・現代音楽
近代以降の音楽には、美術や絵画からの影響も見られます。
メロディーラインの美しさだけではなく、複雑な和音や響きが織りなす「音の色彩」そのものを重視する傾向があります。
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<リズムに関する区分>
🎵 拍子の強弱を意識して演奏/バロック音楽・古典派音楽
2拍子なら「強・弱」、3拍子なら「強・弱・弱」、4拍子なら「強・弱・中強・弱」というように、拍子が持つ強弱を意識して演奏します。
そして、バロック音楽では、メロディーの中で、しばしば音と音の間にごく小さな隙間をつくります。
聴いている人に気づかれるか、気づかれないかという、ぎりぎりのところで音を区切ることで、音楽に自然な息づかいや表情を与えます。その隙間をどの程度つくるかは、演奏する人の感覚で判断してよいでしょう。
これは「シランス・ダルティキュラシオン」(仏 silence d’articulation)と呼ばれ、音と音の間にあえてつくられる、息継ぎのような微小な静寂のことです。
また、バロック音楽には、「ノート・イネガル」(仏 notes inégales)という演奏習慣もあります。
楽譜上では同じ長さに書かれている音符を、あえて均等には演奏せず、長短をつけて演奏する方法です。特に、一定の音型に柔らかな「長・短」のニュアンスを加えることで、音楽に生き生きとした表情を与えます。
バロック音楽や古典派音楽では、こうした表現を取り入れながらも、曲に書かれた拍子が持つリズム感を大切にすることが重要です。
🎵 拍子やリズムをより自由に表現/ロマン派音楽・近代音楽
ロマン派以降になると、音楽表現の自由度がさらに高まっていきます。
拍子やリズムを意識しながらも、フレーズの流れや感情の高まりに応じて、テンポを揺らしたり、拍の感じ方を柔軟に変化させたりする表現が、より積極的に用いられるようになります。
このように時代が進むにつれて、拍子やリズムの扱いも次第に自由になり、音楽そのものが持つ響きや色彩、そして演奏者の感性を生かした、より多彩な表現へと広がっていくのです。
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萩谷康一さんの演奏で~
作曲された時代による変化を感じてみてください。
萩谷康一さん・吉川由利子さんのCD「恋の鶯」より
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🔹1曲目:
フランソワ・クープラン
恋の鶯
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
François Couperin
Le rossignol en amour
♪ バロック音楽
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🔹2曲目:
ドヴォルザーク作曲
ソナチネ ト長調 Op.100 第2楽章「ラルゲット」
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
Antonín Dvořák
Sonatina in G major, Op. 100: II. Larghetto
♪ ロマン派
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🔹3曲目:
リリ・ブーランジェ作曲
ノクチュルヌ
🪈 フルート: 萩谷康一さん Koichi Hagiya, Flute
🎹 ピアノ: 吉川由利子さん Yuriko Yoshikawa, Piano
Lili Boulanger
Nocturne
♪ 近代音楽
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