『ピアノ・グラニテ』は、ピアニスト・伊集院紀子さんが、演奏機会の少ない名曲や作曲家をご紹介するコーナーです。伊集院紀子さんによる演奏もお楽しみください。今週ご紹介いただいたのは英国のピアニスト・オルガニスト・作曲家・音楽作家のアレック・ロウリー(Alec Rowley)です。多才な作家で、オルガン曲、管弦楽曲、合唱曲、ピアノ協奏曲、弦楽四重奏曲など多岐に渡って作品を残しています。
= = =
Alec Rowley(1892-1958)
アレック・ロウリー
1892年にロンドン西部で生まれる。王立アカデミーで作曲はフレデリック・コーダーに、オルガンはリチャーズ、ピアノはエドワード・モートンに師事し、数々の奨学金と賞を受賞。第2次世界大戦中は、様々な教会でオルガニストを務め、その後はロンドンにあるトリニティ音楽大学で教鞭を執った。エドガー・モイ(Edgar Moy)とのピアノ・デュオの上演や、アマチュア音楽家向けの作品を多く書いた。
またオルガニストとして長年勤めた経験がのちの合唱曲創作の源となる。オルガンの大規模な作品は、オルガン交響曲。
英国の音楽教育においては幾世代にも渡っって貢献したと評価されている。
ピアノ曲の量は本当に膨大で、2つのソナタや協奏曲、そして様々な組曲で『水族館』、『中国組曲』、『田園スケッチ』、『クリスマス・キャロル』、『パンの祭典』などがある。
彼は著書もいくつか残しており、『音楽家のためのすべきこと・すべきでないこと:教師と演奏者のためのハンドブック』(1951年)、『実践的音楽能力:教師と学生のためのハンドブック』(1941年)、『即興演奏:オルガニストのための論考』(1955年)、『四手一ピアノ:デュエット奏者向け作品リスト』(1940年)などがある。
= = =
![]()
写真:
ピアニスト 伊集院紀子さん
Noriko Ijuin, piano
= = =
番組へのメッセージ、リクエスト、フルートのご質問などもお待ちしております!
↓